パナソニックは、福島県とパートナーシップを組み、本社(大阪府門真市)と大阪ビジネスパーク(大阪府大阪市中央区、以下、OBP)拠点の社員食堂で、魚を中心とした福島県の農畜水産品を定期的(月1回程度)、継続的に提供する取り組みを開始すると発表した。

同取り組みは、東日本大震災から10年以上経過した今でも風評影響等を受けている福島県を、食べることによって応援することを目的にしたもの。

社員食堂で福島県産の食材を使ったメニューを提供し、同時に福島県が実施している食に対する様々な取り組みを正しく従業員に知らせる啓発活動も併せて行うことで、従業員の消費行動の変容を促すという。

先ずは、2拠点の社員食堂の給食事業会社であるエームサービスの協力を得て開始し、今後は、順次、賛同いただける給食事業者の協力の輪を広げながら、他の国内拠点の社員食堂への提供拡大も進めていく予定であるとのことだ。

同社ではこれまでも、社員食堂を従業員に楽しく、体験的に社会課題を学び、その解決に向けたアクションを起こす機会を提供する場とすべく、様々な取り組みを行ってきた。

具体的には、2009年9月から、貧困の解消に向けた「Table for Two」への寄付、2018年3月から、日本で初めて「サステナブル・シーフード」を継続的に提供、2019年9月からは、同社が雇用した障がいのある人が運営を行う農園「パナソニックファームみよし」の作物の提供と、プラスチック使用削減を目的とした紙製パック飲料への切り替えなどを行っているという。

特に、サステナブル・シーフードの同社社員食堂の導入は、累計54拠点に達しており、同社の取り組みをきっかけに、現在、18社の給食事業者や38社の社員食堂で導入が進んだとのことだ。

今回の社員食堂における福島県産の食材を使ったメニュー提供においても、社会に広く発信すること等を通じ、正しく「知り」、福島県産品を選んで「食べる」ということが、社会のムーブメントとなるように取り組んでいくとしている。

同社では、今回の取り組みを通じて、震災からの復興という「社会課題」の解決、ひいては、SDGs目標11(住み続けられるまちづくりを)の達成への貢献を目指すという。