商船三井、「商業コンテナ船」の無人運航に成功 ドローンが係船作業

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商船三井、商船三井グループ二社および以下コンソーシアム企業は、日本財団が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」(以下、MEGURI2040)の一環として、1月24日と25日に福井県敦賀港から鳥取県境港において、世界で初となる商業運航コンテナ船による無人運航実証実験に成功したと発表した。

MEGURI2040の中でも、同コンソーシアムが取り組む無人運航船プロジェクトは、以下の2点が大きな特徴だとしている。

・「内航コンテナ船」と「内航フェリー」という特徴の異なる2隻で実験を行い、両船型の相違点や共通点を明らかにすることで、汎用性のある技術開発に繋げること。

・係船作業の自動化を目指して、ドローンを用いた係船実験を行うこと。

2020年にMEGURI2040が開始されて以降、同コンソーシアムでは無人運航船の実現に向け、各種要素実験に取り組んできたという。

2021年10月には、MOLマリン&エンジニアリングが所有するシミュレーターを使用して安全検証を行った上で今回の実験に臨んだとのことだ。

無人運航実証にあたっては、三井E&S造船が開発した自律操船制御システムを用いて、以下の要素を考慮しながら事前に策定したルートに沿って、航行。

設定した航路上に他船や障害物がある場合は、それらの情報を古野電気が開発した自船周囲情報統合システム(レーダー・AIS・カメラ画像認識から得た情報を統合し他船や障害物の位置、速度、船種等を計測・表示する装置)によって把握し、その情報を基に自律操船制御システムが策定した安全な避航ルートを航行したという。

コンソーシアムの取り組みの特徴の一つである「係船作業の自動化」については、通常の着桟作業では、乗組員が係船索(船を港に係留するための綱)を投てきして岸壁にいる作業員へ渡すが、今回の試験ではA.L.I.が開発した自動飛行ドローンが係船索を岸壁へ運搬したとしている。

なお、同コンソーシアムでは汎用性の高い技術開発に向け、今後は内航コンテナ船と特徴の異なる内航カーフェリー「さんふらわあ しれとこ」を用いた無人運航実験も予定しているとのことだ。

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