リクルートは、カムバック採用(元従業員を再び雇用すること)を支援するサービス『Alumy(アルミー)』の実証実験を開始したと発表した。
『Alumy』は、“一緒に働いた仲間と、一生、仲間であり続けられる世界を実現すること”をビジョンとし、リクルートの新規事業提案制度「Ring」(リング)にて2020年度グランプリを受賞。
自社の退職者を再雇用する「カムバック採用」を支援する事業として、2021年4月より、新規事業開発室にて事業開発を進め、今回本格的な実証実験としてサービスの提供を開始したとのことだ。
リクルートは、1975年から中途採用メディアの運営を行い、誰でも、何度でも、自分らしいキャリアを歩んでいける社会の実現を目指してきたという。
企業・求職者のマッチングを通じ、転職という挑戦を支援し続けてきたが、今後はそれに、カムバックという新たな選択肢を掛け合わせることで、誰もが自分らしく働ける世界を目指していくとのことだ。
『Alumy』が生まれた背景には、日本の労働力人口の減少があるという。人材の価値が高まり、中途採用が今後一層難しくなっていく中、限りある人材に最大限活躍してもらいたいという企業が増えており、そこで、「サステナブルな人材獲得チャネル」として退職者のカムバック採用にスポットライトが当たったとしている。
そして、転職活動者から見ても、約半数にのぼる47%(リクルート「転職活動者の意識・動向調査(2021)」)が「転職後も転職前の会社と接点を持ち続けたい」とかつて働いた会社との関係性継続を求めており、企業との中長期的な関わりを通じたキャリア形成を希望していることが分かる。
海外においては、「アルムナイ(退職者)」ネットワークサービスは既に浸透しているが、日本においてはまだまだ仕組みが不十分な状況であるとし、リクルートとしてスピーディに『Alumy』の事業化検証を行い、より多くの企業が導入することを目指していくとのことだ。
また、22年5月末までは完全無料でサービスを提供。多くの企業でのカムバック採用の挑戦を支援していくとしている。
サービス概要
提供サービスは、①退職者情報を簡単かつ安全に管理できるシステム ②企業と退職者をつなぐカムバックコーディネーターの2点。
システムを通じて退職者・企業両者の「戻りたい / 戻ってきてほしい」というニーズを結び、コーディネーターがカムバックに関する心理的・時間的ハードルを取り除くことで、双方が「もっと身近に、すぐにつながれる」状態を実現。
既に業界を問わず、幅広い企業で導入予定であり、今後もサービス改善を加えながら、「一緒に働いた仲間と、一生、仲間であり続けられる世界」の実現を目指していくという。
サービス詳細
利用対象:
カムバック採用に取り組みたい企業・人事担当者
料金:
初期費用・月額利用料無料、退職者のカムバック採用が決定した場合のみ手数料が発生
(22年5月末まで手数料も無料キャンペーン中)
企業向け機能:
退職者管理システム…退職者の詳細情報を簡単かつ安全に一元管理
カムバックコーディネーター…退職者への案件紹介やヒアリングを実施
退職者向け機能:
サービス登録フォーム…退職者のカムバックニーズや希望する関わり方の登録が可能