佐川急便、岐阜県山県市と物流を通じた「SDGs目標達成に向けた施策推進に関する包括連携協定」を締結

TAG:

岐阜県山県市と佐川急便は、物流を通じた「SDGs目標達成に向けた施策推進に関する包括連携協定」を締結し、1月20日、山県市役所において締結式を行ったと発表した。

1. 背景

山県市は岐阜市の北側に隣接し、森林が約84%を占める自然に恵まれながらも、市の中心部へはJR岐阜駅から車で30分ほどのアクセスの便利なまち。近年は、東海環状自動車道山県ICが開通し、利便性が向上するとともに、市内の公共交通網の再編や特産品、農産物を扱う事業所も相次いでオープンし、活況を呈しているという。

しかしながら静かな有事とも言われる人口減少の波は、山県市においても地域経済の縮小や地域の担い手不足などさまざまな影響を及ぼしているとのことだ。

そのような中、山県市は、持続可能なまちづくりを進めるためSDGsの目標を市の政策決定において、向かうべき方向性として、市の総合計画・総合戦略に取り入れ、その基本理念である「豊かな自然と活力のある都市が調和した安心で快適な住みよいまちづくり」に邁進している。

佐川急便は、社会インフラの一つである物流を担う企業として、保有するリソースやノウハウを活用し、地域経済の活性化や、持続可能な社会の実現に向けた活動を積極的に取り組んでいる。

その一環として、官民一体となって地域課題に取り組む「SAGAWAタウンサポート」を全国の自治体へ展開しているという。

地域課題に対するソリューションとして、観光やビジネス客の利便性を目的とした「手ぶら観光」や、交通インフラの維持・物流の効率化・環境負荷低減に効果が見込まれる「貨客混載事業」などを促進している。

また、子どもや高齢者の見守り活動や災害時における物資の輸送支援等、地域の安全・安心に資する活動も行っているとのことだ。

同協定の締結を契機に、山県市と佐川急便は、双方のリソースやノウハウを有効に活用し、協働することで市民への多様なサービスの創出、持続可能な暮らしやすいまちづくりと地域活性化を目指し、社会的課題の解決・改善に取り組んでいくとしている。

2. 主な協定内容

(1)SDGs達成の推進
①広く市民に向けたSDGs推進の啓発活動への協力
②職場体験や環境学習を通したSDGs推進に関する学習支援
③物流を通じたSDGs推進の取り組みに対する企画・提案等

(2)災害対策(地域防災への協力)
①災害時における支援物資供給体制の総合的な物流支援
②防災訓練等への参加協力や物流観点でのノウハウの提供
③災害発生時の観光客などへの避難の呼びかけ

(3)地域医療・見守り
①配達時などの高齢者、子どもの異変発見時の情報提供
②認知症などによる徘徊行方不明者の情報提供
③リモート診断などを前提とした調剤医薬品の配送

(4)観光支援
①観光地における手荷物預かり、宿泊施設への配送サービスの拡充
②観光地における四輪電動自転車での観光PRスマート配送
③地域イベントへの参加協力等
④ふるさと納税返礼品関連の物流支援

(5)交通安全・職場体験
①子どもや高齢者向けの交通安全教室の開催
②あおり運転や道路状況の危険個所などの情報提供
③職場体験を通し物流事業の社会における役割の学習支援

(6)インフラ維持・物流支援
①貨客混載による地域交通インフラの維持(地域交通との共同配送)
②企業や各産業における簡易的物流診断窓口の設置(GOAL®による物流支援)
③過疎地域などでの最先端技術を活用した物流インフラの構築(ドローン・ロボット配送)

(7)その他、地域活性化に資する事項
①買い物困難者への代行支援
②地域企業と連携した障害者や高齢者、女性等の雇用支援
③デジタル×地方創生への協力
④道の駅等を活用し、地域活性化を目的とした取り組み

モバイルバージョンを終了