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ミクシィは、総務省関東総合通信局よりSub6帯域(4.8GHz~4.9GHz)を活用したローカル5G SA(スタンドアローン)システムの免許を取得したと発表した。
1月22日より、同システムを活用した同社初の商用利用としてTIPSTAR DOME CHIBAにて開催される千葉市主催の自転車トラックトーナメント「PIST6 Championship」の映像配信を開始するという。
■免許取得、商用利用開始の背景
ミクシィは、2020年6月に競輪・オートレースのライブ動画とネット投票を基本無料で、友達と一緒に楽しむことができる共遊型スポーツベッティングサービス「TIPSTAR(ティップスター)」の提供を開始。
また、昨年10月に開始した千葉市が公営競技として主催する新しい自転車トラックトーナメント「PIST6 Championship」(以下、PIST6)において、会場である「TIPSTAR DOME CHIBA」の映像配信および映像制作の支援等を行っているという。
TIPSTARやPIST6の映像配信において、同社は映像編集や伝送に関する技術開発に注力しているとのことだ。
PIST6では、選手の自転車にカメラを取り付け、迫力あるオンボード映像の伝送を実現する車載中継システムや、レースや選手の情報、写真などを外部システムから自動で取得し、リアルタイムで編集、送出が可能な映像編集システムを同社が独自開発しており、会場で撮影、編集した映像は、TIPSTARやYouTubeで生配信を行っている。
今後、よりユーザーに低遅延でクオリティの高い映像配信を実現するために、広い通信帯域を確保し映像の品質向上を実現したいと考え、ローカル5Gの無線局免許を取得したとのことだ。
■商用利用を開始するローカル5Gシステムについて
PIST6 Championshipを開催するTIPSTAR DOME CHIBA内において、よりクオリティの高い映像配信を実現するため、Sub6帯域(4.8GHz~4.9GHz)を活用したローカル5G SAシステムを構築。
まずはTIPSTAR DOME CHIBAに設置されたローカル5G対応の可搬型定点カメラ映像の送出において、商用利用を開始するとのことだ。
システム構築後は、より低遅延で安定した可搬型定点カメラ映像を、TIPSTAR DOME CHIBA内のビジョンやTIPSTAR等で配信するとしている。
・構成図
・可搬型定点カメラ(ローカル5G対応)
■今後の商用利用の展開について
TIPSTAR DOME CHIBA内での商用利用については、可搬型定点カメラ映像の送出から運用を開始するが、今後レースに出場する自転車に搭載されている車載カメラにおいても、ローカル5G対応を行う予定であるとしている。
車載カメラについては既に運用を開始しているが、現在システムを組んでいる自営LTEおよびWi-Fi環境下では利用可能な伝送帯域が限られ、安定性に欠けることが課題となっているとのことだ。
PIST6 Championshipでは1レース6台の自転車が出走するが、全ての自転車の車載カメラを安定して伝送するには5Gの活用が有効だと考えているという。
しかし、ローカル5G対応端末で、レース用車両へ搭載できるサイズおよびスペックの既存製品が無かったため、同社において概要設計を行い、現在専用端末の製造(委託)を行っている。製造完了後、2022年夏頃の商用利用開始を目指すとのことだ。