JX通信社は、運営するニュース速報アプリNewsDigest内で、全国の新型コロナ感染事例を「施設」単位でピンポイントに収集・掲載した「コロナ・防災マップ」機能を提供している。
今回、同取り組みによって蓄積した、全国の感染事例施設ビッグデータを分析したところ、いわゆるオミクロン株による直近の第6波では、従来と比べて幼稚園や小学校など「教育施設」での感染事例が約40%増と大きく増えていることが分かったとしている。
教育施設での感染事例、第5波→第6波で約40%増
グラフは、新型コロナウイルスのいわゆる「第1波」の拡大初期(2020年4月1〜15日)、デルタ株による「第5波」の感染拡大初期(2021年7月15〜31日)、オミクロン株による「第6波」の感染拡大初期(2022年1月3〜17日)のそれぞれで収集された情報について、施設の種別ごとに割合を示したもの。
第6波では、企業などの「オフィス」における感染事例が大きく減少する一方で、「教育機関」における感染事例が約40%増と大きく増えていることがわかったという。
具体的には、特に幼稚園や小学校といった、低年齢のためワクチン未接種の子どもを対象とした教育機関で、より集中的に感染事例が増加した。
上のグラフでは、第5波でデルタ株の感染拡大が始まる直前だった2021年7月1日を「1」として、ユーザーからの投稿量(右軸)を示している。左軸は国内における新規感染者の数を示している。
これを見ると、2021年7月後半に新規感染者の数が急増するのと時をほぼ同じくして「施設の情報提供数」も増加していたことがわかるとしている。
感染者と同時期にピークアウトし、10月後半から12月にかけては感染者がごく少数にとどまっていたため、提供件数もかなり少ない状態が続いたという。
それが一転、2022年に入ってからは、新規感染者数、施設情報提供件数ともに急激な上昇を見せ、7日移動平均で前日からの投稿増加率を計算すると、デルタ株感染拡大期には前日比2〜3割増にとどまっていたが、オミクロン株感染拡大期となる今回は前日比4〜6割増で推移しており、急速な拡大傾向となっていることが分かったとのことだ。