ファミリーマートは、持ち手部分を穴の開いたデザインにして、プラスチックの使用量を削減した「スプーン」を全国の店舗で導入しているが、今回、パスタなどで利用する「フォーク」についても、同様のデザイン変更を行い、プラスチック使用量削減の取り組みを実施していくとのことだ。

新デザインのフォークは、2022年1月25日から順次、関東地方（東京都、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、神奈川県）と東海地方（愛知県、岐阜県、三重県、静岡県）、甲信地方（山梨県、長野県）のファミリーマート約8,700店で取り扱いを開始するという（※一部店舗では取り扱い状況が異なる場合がある）。

今後、取り扱い地域は順次拡大予定で、今夏には全国の店舗にて取り扱いを開始する予定とのことだ。

新フォークは、持ち手の部分を穴の開いたデザインにすることで、プラスチックの使用量を従来品よりも約8%削減することが可能に。すでに導入済みのスプーンとあわせると、プラスチックの使用量は年間合計で約87トン削減できる見込みであるとしている。

◆新デザインのレジ袋も全国の店舗で取り扱いを開始

また今回、新フォークの導入に合わせて、新デザインのレジ袋も、2022年1月25日から、数量限定で、全国の店舗にて取り扱いを開始していくという。※店舗により取り扱い状況が異なる場合がある。

新デザインのレジ袋は、環境をイメージした薄いグリーンとなっており、ファミリーマートアプリの公式キャラクター「ファミッペ」とともに、「プラスチック削減のために、レジ袋は大切に使ってね」のメッセージを記載。

ファミリーマートの環境に関する取り組みを紹介するホームページにつながるQRコードも掲載しているとのことだ。

●店舗用備品に関するプラスチック対応の取り組みについて

①軽量化スプーンの取り扱いについて
・弁当やスープで利用いただくスプーンの持ち手部分に穴を開けて、プラスチックの使用量を削減しているという。持ち手部分のデザインを変更することで、プラスチックの使用量は、約12%削減されたとのことだ。

②生分解性のストローとスプーンの取り扱いについて
・100%植物由来の原料を使用した生分解性のストローとスプーンを一部店舗にて導入しているという。また、ストローについては、バイオマス素材を5%使用したタイプのストローを全国の店舗に導入している。

③ファミマカフェ用のマドラーの木製化と、ストローレスリッドの導入
・カウンターにある「ファミマカフェ」用のマドラー本体を木製に、外装を紙製の袋に変更している。あわせて、ストローなしでアイスコーヒー等を飲むことができる「ストローレスリッド」タイプのふたも導入。

④レジ袋について
・店舗で利用しているレジ袋には、バイオマス素材が30%含まれているという。有料化以降、レジ袋の辞退率は、ユーザーからの協力の結果、それまでの30%から77%に大きく伸長したという。年間でレジ袋が約23億枚削減されたとのことだ。

⑤海洋プラスチックをリサイクルした買い物かご
・長崎県対馬市で回収された海洋プラスチックごみを原材料の一部として使用した買い物かごを、全国28店舗に設置している。告知ポスターも店内に掲示し、海洋プラスチック問題の啓発活動に取り組んでいるとのことだ。

⑥ファミマフードドライブの回収BOXに海洋プラスチックごみを使用
・2021年4月から全国展開をスタートした「ファミマフードドライブ」の店舗に設置している食品の回収BOXは、原材料の一部に、長崎県対馬市で回収された海洋プラスチックごみを使用している。

●「ファミマecoビジョン2050」の概要

ファミリーマートは、2020年2月に「ファミマecoビジョン2050」を策定し、持続可能な社会の実現に貢献するため、2030年及び2050年に向けた中長期目標として、「温室効果ガス（CO2排出量）の削減」、「プラスチック対策」、「食品ロスの削減」の3つのテーマに基づき数値目標を設定しているという。

1．温室効果ガスの削減：店舗運営に伴うCO2排出量（1店舗当たり）
・省エネ型機器の導入により、店舗の電気使用量を抑制し、CO2排出の削減を進める。
【数値目標】2030年　50％削減、2050年　100％削減（2013年対比）
※2030年40％削減としていた目標を50%削減へと上方修正。

2．プラスチック対策：オリジナル商品の環境配慮型包材・容器の使用割合
・容器・包材に植物を原料にしたバイオマスプラスチックや再生PETを配合するなど、環境配慮型素材の使用を進めるという。
【数値目標】2030年60％、2050年100％
なお、レジ袋等の用度品を含めた環境配慮型素材割合は2030年度までに70％の水準を目指すとしている。

3．食品ロスの削減
・商品の発注精度の向上や容器包装の改良等によるロングライフ化を進めることで、食品ロスの削減を推進。なお、発生した食品廃棄物は、食品リサイクルループなどの取り組みにより資源の有効活用につなげていくという。
【数値目標】2030年50％削減、2050年80％削減（2018年対比）

ファミリーマートは、昨年創立40周年を迎えた。これからも「あなたと、コンビに、ファミリーマート」のもと、地域に寄り添い、利用客一人ひとりと家族のようにつながりながら、地域社会に貢献する姿勢を貫くとともに、40周年を記念したプロジェクト「40のいいこと!?」として、便利さの先にある、なくてはならない場所を目指していくとしている。