INDEX
サッポロホールディングスのグループ企業であるサッポロビールは経営ビジョンである「誰かの、いちばん星であれ」のもと、2022年も新しいお酒のカイタクや消費者の課題と社会課題の解決に取り組み「新しい楽しさ・豊かさを消費者に発見してもらえるモノ造りを」追求し続けるという。
1.2021年の振り返り
新型コロナウィルスの感染拡大により、2020年にも増して業務用酒類市場が苦しんだ一年であったという。その一方で、消費者のライフスタイルと価値観の変化が加速。
2020年10月の酒税税率改正により減税となったビール市場は、飲食店での飲酒機会が減少するなか、家庭でちょっと良いものを、という消費者の意向ともあいまって、活性化したとのことだ。
同社は「サッポロ生ビール黒ラベル」の缶商品が7年連続売上アップを、またヱビスブランドの缶商品が前年超えを実現するなど、既存ビールブランドで着実な成長を果たしたという。
他方、リーズナブルに楽しむ家飲み市場においても新ジャンルの市場縮小傾向にあって「サッポロGOLD STAR」が2年連続前年超えを果たすなど、ブランドを市場に定着させることができたという。
RTD(Ready to Drink:栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料)では、「サッポロ濃いめのレモンサワー」「サッポロ男梅サワー」が消費者の支持を拡大させ、RTDカテゴリー合計では同社史上最高の1,186万ケースを達成。
さらに消費者の新しいアルコールの選択肢として、微アルコールビールテイスト飲料「サッポロThe DRAFTY」を発売し、新しい市場創造にも挑戦したという。
<2021年実績および2022年計画>
2.2022年の事業方針
同社は、2010年頃よりビールブランドの魅力最大化に取り組むことで着実な成長を果たしてきたという。
多様なビールブランドを持つ強みを活かし、ブランドの個性や歴史に裏付けられたストーリーを丁寧に伝えることで、自分らしさやこだわりを重視する消費者に支持されてきた結果であると考えているとのことだ。
2022年もプレミアム価値とリーズナブル価値を追求し、ビールでは引き続きブランドの魅力最大化に取り組むという。家庭で手軽に楽しむ新ジャンルやRTDでは主要ブランドに集中するとしている。
(1)ビールは「個性」と「物語」で魅力化
コロナ禍におけるライフスタイルや価値観の変化で、消費者は自分にとって本当に大切なものを厳選し、自分らしさや、ストーリー、ビジョンへの共感を重視するようになっているという。
同社のビールブランドは、それぞれが強い個性と魅力ある歴史やストーリーをもっており、その「個性」と「物語」をリアルとデジタルを融合させた同社ならではの新しいブランド体験を通じて消費者に伝え、ビールを選ぶ楽しさを広めたいと考えているとのことだ。
「サッポロ生ビール黒ラベル」については、生のうまさにさらに磨きをかけ、2月製造分から順次リニューアルを実施。
また、顧客プラットフォームである「CLUB黒ラベル」を進化させ、リアルとデジタルの融合を促進するという。
究極の生ビール体験ができるリアルな接点と、黒ラベルの「個性」「物語」に触れることができるデジタルな接点とをつなぎ、熱狂的なファンになる仕組みを新たに構築するとのことだ。
ヱビスブランドは、2021年からの新コンセプト「Color Your Time」のもと、「ひとりひとりの彩りあるビール時間を創るブランド」としてヱビスならではの多様なビールの味わいを提案してきた。
2022年秋にはデジタルのヱビス新ファンコミュニティが本格稼働(2月にプレオープン)。またヱビスビール誕生の地である恵比寿ガーデンプレイスに、醸造機能を有するリアルなブランド体験の場を2023年開業予定として準備している。
さらに、リアルなブランド体験の場である業務用市場では「乾杯をもっとおいしく。」キャンペーンを春より最盛期にかけて実施。同社の多様なビールを飲食店で味わえるとともに、改めて飲食店ならではの楽しさとおいしさを実感する機会創出に貢献していくという。
(2)家飲みブランドは集中
新ジャンル・RTDカテゴリーでは柱ブランドの育成に集中して取り組むという。新ジャンルカテゴリーでは「サッポロGOLD STAR」の「力強いのに、飲み飽きない」味にさらに磨きをかけ、コミュニケーションもブラッシュアップし、より投資を強化。
RTDでは、専門性を追求した「サッポロ濃いめのレモンサワー」「サッポロ男梅サワー」の中味を刷新し、RTS(Ready to Serve:氷やソーダなどで割るだけで楽しめるお酒)との両輪で業家連動による魅力向上を図るとのことだ。
「濃いめのレモンサワー」ブランドでは新商品「サッポロ濃いめのレモンサワー濃いまま5度」でラインナップを拡充し、多様化する消費者の家飲みニーズに応えていくという。
さらに2022年には夏の最盛期に向けて専門性を追求した新商品の発売も予定。
(3)新しい市場創造への挑戦
ライフスタイルや価値観の変化は、消費者のお酒の飲み方や時間の過ごし方にも変化をもたらしたという。
2021年に発売したアルコール度数0.7%の微アルコールビールテイスト飲料「サッポロThe DRAFTY」は、ビールは飲みたいけれど、酔いすぎたくないという消費者のニーズを捉え、リピート購入率の高い商品となっている。
2022年は、より消費者が身近にそのベネフィットを感じるコミュニケーションで、飲用機会の創出と市場拡大に取り組むとのことだ。
また、拡大するノンアルコール市場では、疲労感を軽減する機能性表示食品「サッポロLEMON’S FREE」を新たに発売。ワイン&スピリッツ事業も含め、消費者の変化を着実に捉えた新たな価値提案により、これからも市場の活性と創造に挑戦していくという。
(4)社会課題の解決
同社は事業活動を通じて社会課題解決にも取り組むという。かねてより取り組んできた適正飲酒啓発では「責任ある飲酒の推進」を改めて重点テーマに掲げ、2021年6月より純アルコール量をホームページに掲載し、同年11月製造分からは缶商品のパッケージに純アルコール量表示を順次開始している。
また、2019年に策定した「サッポログループ容器包装ビジョン」を踏まえて2021年に掲げたプラスチック削減方針では、広告品等へのワンウェイプラスチックの使用削減も推進しているとのことだ。
さらに、ビール原料である大麦やホップの育種技術による気候変動対策にも取り組んでいるという。