CCCマーケティングは、18~20歳の男女600名に、インターネット上で「若者のライフスタイルに関するアンケート調査」を実施し、結果を公表した。
いま悩んでいることはなに?漠然とした不安感「今後の未来」と「お金」が上昇傾向に
2016年より実施している若者世代の意識を紐解く調査「若者のライフスタイル」を、18~20歳の男女600名を対象に実施。
まず、いま悩んでいることが何であるかを複数選択で聞いたところ、1位は「今後の未来のこと」で48.0%、2位は「お金のこと」で47.2%、3位は「仕事・就職のこと」で39.2%となった。
同結果を年齢別に見てみると、18歳と20歳の1位は「今後の未来のこと」が過半数を占め、また昨年と比較しても「今後の未来のこと」が1.7ポイント、「お金のこと」が1.5ポイント増え、将来に対する漠然とした不安感が募っていることが見て取れたという。
回答者を20歳に絞って2016年から経年比較をしてみると、2016年では1位が「今後の未来のこと」、2017年では「今後の未来のこと」、2018年では「今後の未来のこと」、2019年では「お金のこと」、2021年では「仕事・就職のこと」となり、2022年では再び「今後未来のこと」が1位に浮上する結果になったとのことだ。
なお、同アンケートは2020年は未実施となっている。
2022年に積極的に取り組みたいことは学問より趣味 コロナが将来に影響を及ぼしたと思っている若者は6割
続いて、2022年に積極的に取り組みたい・チャレンジしたいことは何であるかを複数選択で聞いたところ、1位は「趣味」で46.7%、2位は「学問」で43.7%、3位は「アルバイト」で33.7%、4位は「資格取得」で32.0%、5位は「旅行」で27.7%となったという。
結果を昨年と比較して見てみると、上位3つに大きな変動はないものの、昨年は2位だった「趣味」が今年は逆転の1位となり、コロナ禍での若者のプライベートをより重視する傾向が強くなっていることが見て取れたとしている。
新型コロナウイルス感染症が将来に影響を及ぼしたかどうかを聞いたところ、「とても影響を及ぼした」「まあまあ影響を及ぼした」の合計は57.5%となり、半数以上の若者にとって、コロナは何らか影響を与えてしまっていることが分かった。
将来「地元に住みたい」と思っている人は5割、就職先は4割が「大手企業」を希望
地元(故郷)に対する居住の考えを聞いたところ、最も多かった回答は「今も地元(故郷)に住んでいて、将来も住み続けたい」で41.2%となり、また「今は地元(故郷)に住んでいないが、将来は地元(故郷)に住みたい」が6.3%と、若者の2人に1人が地元居住をしたいという思いがあることが判明した。
なお、現在の居住地域が「都市部」「地方部」のいずれかで選択してもらった結果をもとに比較をすると、都市部および地方部に住んでいる若者の8割がいまも地元に住んでいて、都市部・地方部ともに5割の若者が引き続き地元に住みたいという意向があることが分かったとのことだ。
また、理想の職場について複数選択で聞いたところ、多かった回答の上位から「人間関係が良い」が71.8%、「賃金が高い」が52.0%、「有給休暇が取りやすい」が51.3%、「やりがいのある仕事ができる」が49.0%、「尊敬できる上司・先輩がいる」が41.8%となった。
性別で比較をすると男性よりも女性の方が職場に対する理想や環境を重視する傾向が強く、男性は自分の力量次第という意識が多少あることが見て取れたという。
加えて、理想の会社を聞いたところ1位と2位はあまり変わらず「大手企業」が26.8%、「中堅・中小企業」が22.8%に。
一方で「自分で起業・自営業」も10.2%と1割に及び、若者世代のスコープに自ら事業を立ち上げる「起業」がしっかりと含まれていることが分かる結果となったとしている。
3割が今後「自分の好きなことや興味のあることに囲まれた豊かで楽な生活スタイル」を希望
今後、どのような生活スタイルを望んでいるのかを聞いたところ、最も多かった回答は「自分の好きなことや興味のあることに囲まれた豊かで楽な生活スタイル」で28.8%となった。
続いて「自分の好きなことややりたいことに、時間と手間を集中させる生活スタイル」が18.0%、「のんびり気ままな自然志向の生活スタイル」が16.3%となり、若者世代には、自分の好きなことを中心に置いた生活スタイルが好まれていることが分かったとしている。
なお、「自分を磨き、新しいことにどんどんチャレンジして、世の中に自分を表現する生活スタイル」は昨年よりも3.8ポイント減少し、「家族の幸せを第一に考え、子どもによりよい教育を与えられる生活スタイル」も2.3ポイント減少したとのことだ。
消費に対する考え方は、若者の買い物に対するエンタメ感がジワリ減少、コスパ意識も低下
最後に、消費に対する意識を複数選択で聞いたところ、上位から「買物は楽しい」が48.0%、「流行の商品でも自分の趣味に合わなければ買わない」が44.8%、「自分に必要な物だけを買う」が37.3%、「外でお金をかけて遊ぶよりも、家でくつろぐほうが好き」「買い物にコストパフォーマンスを求める」がともに31.3%となった。
昨年と比較すると、「買い物は楽しい」の減少とともに「流行の商品でも自分の趣味に合わなければ買わない」や「自分に必要なものだけを買う」が増加し、買い物に対するエンターテインメント感は減っている。
一方で、頻繁に買い物をしない傾向が強まっていることから、コストパフォーマンスという考え方自体も薄まっている傾向が見て取れたとのことだ。
■調査概要
調査方法:インターネット(Tアンケート)
調査期間:2021年12月17日~12月23日
調査地域:全国
調査対象:18~20歳の男女(T会員)
サンプル数:600名
<参考>
CCCマーケティング『若者のライフスタイルに関するアンケート調査』