カネカは、新型コロナウイルスのオミクロン株とデルタ株を、同時に識別可能なリアルタイムPCR検査キット「KANEKA RT-PCR Kit “SARS-CoV-2 (Omicron / Delta)”」を1月7日より発売すると発表した。
同製品は希望小売価格 税込121,000円(検査100回分)。
同検査キットは、同社の遺伝子検査関連の技術を活かして開発した独自の試薬を用いているという。オミクロン株に特徴的なスパイク蛋白質の2か所の変異(E484A、N856K)と、デルタ株に特徴的な変異(L452R)を検出することで、オミクロン株、デルタ株を同時に識別するとのことだ。
オミクロン株の2か所の変異を検出することにより、より高精度の検出が可能。オミクロン株が世界的に増加する中で、デルタ株と同時に識別することで検査負担の軽減につながる。
同社はこれまでに、独自の検体前処理技術により1時間以内の結果判定が可能な体外診断薬「カネカ Direct RT-PCRキット SARS-CoV-2」や、4種類の変異株を同時に検出できる「KANEKA RT-PCR Kit “SARS-CoV-2(L452R/E484Q/E484K/N501Y)”」を発売してきた。
これら同社製品は医療施設、検査センターのほか、スポーツの世界大会や海外渡航前において使用され、多くの検体の短時間での検査に貢献しているという。
また、同社は新型コロナウイルスを始めとする感染症対策の研究開発を進める「インフェクション研究チーム」を立ち上げ、PCR検査キットのラインアップを拡充するとともに、DNA ワクチン原薬・中間体の受託製造、抗体医薬品の開発、PCR 検査試薬および検査キット供給、定温輸送パッケージによるワクチン輸送など、新型コロナウイルス問題の課題解決に向けて幅広く取り組んでいる。