阪神甲子園球場、回収したプラスチックの再生原料を一部使用した 「リサイクルごみ袋」の開発

阪神電気鉄道が運営する阪神甲子園球場では、今月9日に同球場における環境保全プロジェクト「KOSHIEN “eco” Challenge」を宣言。

今回、同プロジェクトの一環として、阪神甲子園球場オフィシャルエコパートナーであるシモジマとともに、阪神甲子園球場で回収したプラスチックカップの再生原料を一部使用した「リサイクルごみ袋」を開発し、2022年のシーズンから同球場で使用する、循環型リサイクルの取組みを開始すると発表した。

この「リサイクルごみ袋」は、同球場で回収されたプラスチックカップ10%のほか、ペットボトルを20%、ポリエチレンの再生原料を35%配合しており、再生原料65%とリサイクル率が高く、通常のポリ袋に比べCO2排出量を約15%削減できる製品。

同球場では2012年から、球場内で使用したポリエステル(PET)製ビール用プラスチックカップを、同プロジェクトオフィシャルエコアドバイザーである帝人フロンティアと共同で分別回収し、球場イベントで配布されるノベルティなどにリサイクルする取組みを行ってきたが、球場内における再生原料の更なる活用方法としてシモジマが従来から取り組んでいた、ペットボトルをマテリアルリサイクルして製造するリペッツごみ袋の製造技術の活用を2020年から検討してきた。

使用済みプラスチックカップは印刷や汚れがあるため、リサイクルが難しい難処理原料とされており、そのようなPET樹脂とポリエチレンを原料としたごみ袋の製造は困難とされていたが、今回製品化に成功し、同球場における循環型リサイクルの仕組みが確立。

ビール用プラスチックカップをリサイクルしたPET再生原料をごみ袋の原料に使用するのは、日本初となる。

なお、今回のリサイクルごみ袋は、2022年4月から同球場が所在する兵庫県西宮市において開始される指定ごみ袋制度の承認品(西宮市指定事業系ごみ袋)となるとのことだ。

詳細については、次のとおり。

<リサイクルごみ袋の概要>

(1)製品の概要
サイズ:90L(900mm×1000mm)、45L(650m×800mm)
販売者:シモジマ
※種類は西宮市指定事業系ごみ袋のみとなる。

(2)製品の特徴
1. 本来ゴミとなる資源を循環利用できること。
2. 「エコマーク」を取得しており「グリーン購入法適合商品」であること。
3. 通常のポリ袋と比較してCO2排出量の削減効果が高いこと。
4. 通常のポリ袋と比較して臭気漏れを抑えることができること。
5. 通常のポリ袋と比較して強度バランスが高いこと。

モバイルバージョンを終了