NTTデータは、Amazon Web Services(以下、AWS)と、2022年1月1日、クラウドを活用したデジタルビジネス推進を目的とした戦略的協業を開始すると発表した。

同協業では、AWSの技術支援などを活用し、DX推進体制の強化、AWSを活用した新サービス開発、および人財育成や研究開発に取り組み、顧客のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させるとのことだ。

NTTデータは今後、AWSを活用したDXビジネスにおいて、国内の取引実績とケイパビリティでトップポジションを確立するとともにグローバルでの展開を進め、顧客の事業成長に貢献していくとしている。

背景

昨今、迅速なDXビジネスの立ち上げや既存システムのコスト削減・業務の効率化を目的としたクラウド導入が加速しており、最新技術を安心安全に活用するケイパビリティが求められている。

NTTデータは今回のAWSとの戦略的協業により、両社の強み・得意分野を最大限発揮した、DXビジネスの創出やそのオファリング強化などの実現をめざすという。

協業の狙い、推進体制

1.顧客のクラウド導入、DXを支援するビジネスを推進

NTTデータがこれまで培ってきた大規模・ミッションクリティカルシステム案件に関する知見・経験およびDXビジネスに関する推進力・最適な課題解決力と、AWSのさまざまな業種・業態におけるクラウド活用の専門知識・最先端技術を掛け合わせ、顧客のクラウド導入・DXを推進する体制を構築。

具体的には、NTTデータがこれまでAWSのプレミアコンサルティングパートナーとして数多くの顧客にクラウドを導入してきた実績で培ったプロジェクトマネジメントのノウハウと、AWSのプロフェッショナルサービスが保有する知見を組み合わせ、顧客がクラウド導入する際の網羅的な品質向上の仕組みや特別サポート体制を構築し、顧客のニーズに最適なクラウドを安心して活用できるように支援するとしている。

2.両社の得意分野を掛け合わせた新たなサービスを開発

NTTデータが得意とする顧客ビジネスの課題やニーズに沿ったソリューションと、AWSのクラウドサービスを組み合わせ、同社独自のサービスを開発。

既に同社で取り組んでいるAWSを活用したデータ収集・分析領域やセキュリティー領域の強化に加えて、新たなサービスの開発を同協業の枠組みで検討し、顧客の事業成長を通じた社会への貢献をめざすとのことだ。

また、開発したサービスについてはAWS Marketplaceなどを利用して市場へ展開、マーケティングを行うとしている。

3.デジタル人財育成のさらなる強化、R&D推進

AWSから提供されるトレーニング等を活用し、同社は国内グループ約2,300名(2021年8月末)のAWS技術者を2025年3月末までに5,000名に増やすという。

さらにコンサルティングや先進技術の活用を支援できる人財も育成し、顧客のDXに貢献するとのことだ。

また、同協業の中で最新デジタル技術の活用や新たな研究開発にも取り組むという。取り組みの成果はビジネス価値を創出する社内標準Altemista®のソリューション群に取り込み、環境変化に即時に対応でき安心安全なシステム開発を行っていくことをめざすとしている。