パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda(デューダ)」は、「女性の平均年収ランキング2021」を発表いたした。
同ランキングは、2020年9月~2021年8月の1年間にdodaエージェントサービスに登録した約45万人のデータから、正社員として働く20歳~65歳までの女性をピックアップし、女性の平均年収をまとめたものとしている。
■職種別:「専門職」と「金融系専門職」がTOP10の半数以上を占める結果に
全165職種のうち、女性の平均年収ランキング1位は、「リスクコンサルタント」(670万円)となった。昨年から71万円アップし、2つ順位を上げたとのことだ。
また昨年は、上位3位までをコンサルティング系の職種が占めていたが、今年は「金融系専門職」に分類される「投資銀行業務」(643万円)、「運用(ファンドマネジャー・ディーラー)」(620万円)が2位、3位にランクイン。
これら2職種は、昨年からの年収額の上げ幅が大きかった職種TOP3にも入り、「運用(ファンドマネジャー・ディーラー)」は1位で+126万円、「投資銀行業務」は2位で+113万円、「プロジェクトマネジメント」は3位で+112万円となったとのことだ。
また、11の職種分類の中で昨年より年収額が上がったのは、増加額の大きい順に「金融系専門職」(358万円から367万円)、「コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人専門職」(509万円から514万円)、「事務・アシスタント職」(317万円から318万円)、「企画・管理職」(437万円から438万円)となった。
「専門職(コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人)」は、全体の平均年収では前年比-25万円だったのに対し、女性の平均年収は前年比+5万円となり、男女合計した全体と女性で年収傾向に大きな差が出たという。
全体傾向としては、「法務」(541万円)、「知的財産・特許」(537万円)といった「企画・管理職」が上位50職種中のうち17職種で全体の約4分の1を占め最多に。
次いで多かったのは、「営業職」で8職種。前回2位だった「コンサルティングファーム・専門事務所・監査法人専門職」は、今回3番目に多く7職種となったとのことだ。
■年代別:全年代において、年収400万円未満が半数以上を占める
年代別は、20代は317万円(昨対比-4万円)、30代は378万円(昨対比+1万円)、40代は402万円(昨対比-1万円)、50代以上は435万円(昨対比+4万円)となった。
全体との差は、20代で24万円、30代で59万円、40代で100万円、50代以上で178万円と、年代の上昇とともに広がっているという。
また、すべての年代において年収400万円未満の割合が半数を超え、中でも30代女性は全体の60.8%に。年収500万円以上の割合は30代の女性で全体の17.9%、40代で23.6%にとどまっているとのことだ。
女性の平均年収は年代が上がるにつれて上昇していくものの、男女全体の平均年収と比較すると上り幅が小さいのが現状だという。なお、年収400万円未満の全体割合は女性が72.4%に対して、男女合計では57.1%で年収差が見られたとしている。
■エリア別:関東エリアが最も高く362万円、2位の東海エリアの327万円を大きく引き離す
エリア別では、北海道・東北エリアは314万円(昨対比+4万円)、関東エリアは362万円(昨対比-4万円)、東海エリアは327万円(昨対比+2万円)、北信越エリアは312万円(昨対比+1万円)、関西エリアは325万円(昨対比-3万円)、中国・四国エリアは318万円(昨対比+2万円)、九州・沖縄エリアは312万円(昨対比+2万円)という結果に。
都道府県別に見ると、1位は東京都で383万円(昨対比-3万円)、2位は神奈川県で352万円(昨対比-3万円)、3位は鳥取県で342万円(昨対比+2万円)となった。
今年は鳥取県が、342万円で4位の千葉県(昨対比-1万円)を抜いたことで、昨年のように上位3位までを首都圏が独占する結果にはならなかったとのことだ。
■調査概要
【対象者】2020年9月~2021年8月末までの間にdodaエージェントサービスに登録した20~65歳の男女
【雇用形態】正社員
【有効回答数】約45万件
平均年収は手取りではなく支給額とし、順位算出は平均年収の小数点単位で順位づけるものとする。
<参考>
doda『女性の平均年収ランキング2021』