エバラ食品、東証の新市場区分にて「スタンダード市場」を選択 プライム市場は上場維持基準に抵触するリスク

エバラ食品は、同社の取締役会において、2022年4月4日に移行が予定されている新市場区分について、「スタンダード市場」を選択することを決議したと発表した。

同社は、2021年7月9日付で東京証券取引所より、「新市場区分における上場維持基準への適合状況に関する一次判定結果について」を受領し、新市場区分における「プライム市場」並びに「スタンダード市場」の上場維持基準に適合していることを確認。

その後、新市場区分の選択肢を検討した結果、下記(1)~(3)の理由から、同社の取締役会において、新市場区分「スタンダード市場」を選択することを決議したという。

(1)いずれの市場を選択しても、持続的な成長とコーポレート・ガバナンス体制の強化を通じて中長期的な企業価値向上に取り組むという同社の基本方針は変わるものではない。

(2)2021年6月30日の移行基準日においては、「プライム市場」の上場維持基準を充足したものの、株式の売買代金に関する基準について、安定的・継続的に充足する状態ではない。
株式の売買代金増加は同社の取り組みだけでは実現できない要素も多く、仮に「プライム市場」を選択した場合、将来的に基準を充足せず上場維持基準に抵触するリスクがある。
以上の要素を考慮の上、株主の皆様が不安を持つことなく安心して同社株式を保有・売買できる環境が重要と判断。

(3)「プライム市場」を選択した場合に求められる基準の中には、更なるコストや労力を要する点があり、同社自身の規模を踏まえた上で、限られた経営資源を新たな価値を創造する商品やサービスの開発とそれを実現する組織・人材の活性化に振り向けることが企業価値向上に資すると考える今後は、東京証券取引所の定めるスケジュールに基づき、新市場区分の選択申請に係る所定の手続きを進めていくとしている。

新市場への移行を見据えて、同社は経営資源を最適配分し、持続的な成長と中長期的な企業価値の更なる向上を目指していくとのことだ。

また、株主利益向上への取り組みとして自己株式取得による株主還元の充実を図るため、「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」を開示。

こうした施策を通じて株式公開企業としての責任を常に意識し、ステークホルダーに信頼され、広く社会に貢献できる企業を目指していくという。

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