NTTドコモ(以下、ドコモ)、NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)、エヌ・ティ・ティ・コムウェア(以下、NTTコムウェア)は、2021年10月25日に発表した「新ドコモグループ中期戦略」に基づき、2022年7月(予定)に、グループ会社間の事業移管などを含む組織の再編成を実施すると発表した。

今回の再編成は、新ドコモグループの機能の統合と事業責任の明確化を行い、ユーザーへの提供価値の向上とさらなる成長をめざすために実施するもの。

組織の再編成を通じて、法人事業およびスマートライフ事業の拡大と、通信事業の構造改革を加速。

また、ソフトウェア開発における開発から運用までを一元化することで、革新的なサービスのいち早い提供とグループ全体のDXの加速を実現するという。

新ドコモグループは社会・産業の構造変革と新たなライフスタイル創出により、「あなたと世界を変えていく。」を実現していくとしている。

組織の再編成の概要

1.再編成内容

(1)法人事業

新ドコモグループとして、新たな法人事業ブランド「ドコモビジネス」のもと、NTT Comに法人事業を統合し経営資源を集中。

これにより、大企業から中小企業まですべての法人のユーザーをワンストップでサポートする営業体制を構築するとともに、移動・固定融合サービスや5G・IoTなどの新たな先端ソリューションを拡充。

●ドコモおよびドコモ・システムズの法人事業をNTT Comへ移管し、新ドコモグループの法人向けサービスやソリューションをNTT Comがワンストップで提供。
●地域のすべての法人のユーザーへのDX支援強化のため、NTT Comに新たに8支社を設置。
●中小企業・地域の営業体制強化のため、NTT Comに「ソリューション&マーケティング本部」を新設するとともに、NTT Comの子会社として「ドコモビジネスソリューションズ」を創設。
●ドコモビジネスソリューションズへドコモCS・地域CS各社・ドコモ・サポートの法人事業、NTT Com支店の一部およびNTTコム マーケティング(以下、コムマーケティング)を統合。
●先端ソリューションのさらなる強化のため、NTT Comに「5G & IoTサービス部」を新設。

(2)スマートライフ事業

ドコモとNTTぷららの映像事業を統合し、両社の持つ映像技術・コンテンツ・会員基盤を融合させることにより、映像・エンタメ領域における新たなサービス・顧客体験を創出し、さらなる事業拡大を図るという。

●NTTぷららをドコモへ吸収合併し、ドコモのスマートライフビジネス本部へ統合。

(3)通信事業

[ネットワーク]
NTT Com・NTTコム エンジニアリング(以下、コムエンジニアリング)のネットワークインフラ設備および関連業務をドコモ・ドコモCSに移管し、移動と固定のネットワークの統合・共用および企画から運用までの一元的なマネジメントを実施。
これにより、高品質で経済的なネットワークや移動・固定融合サービスを提供するとともに、6G・IOWNへの進化を加速するとのことだ。

NTT Comの伝送・電力設備およびネットワークインフラの構築・保守・開発業務をドコモに移管。
コムエンジニアリングのネットワークインフラ関連業務をドコモCSへ移管。

[コンシューマ営業]
ISPサービスやMVNOサービスなどのNTT Comのコンシューマ向け事業をエヌ・ティ・ティレゾナント(以下、NTTレゾナント)に移管。
ドコモのコンシューマ営業戦略のもとで経営方針を統一し、意思決定の迅速化を図ることで、多様なニーズに応える料金・サービスの提供と販売チャネルの変革による顧客基盤の拡大を加速するという。

●NTT Comのコンシューマ向け事業をNTTレゾナントへ移管。
●NTT ComのNTTレゾナント全株式をドコモへ移管し、NTTレゾナントをドコモの完全子会社化。

(4)ソフトウェア開発

NTTコムウェアにドコモグループのITシステムを支えるドコモ・システムズを統合し、新ドコモグループのソフトウェア開発から運用まで一元的な実行体制を整えるという。
これにより、スマートライフ・法人事業における革新的サービスをいち早く創出するとともに、新ドコモグループおよびNTTグループのDX加速を実現し、その成果をユーザーへ提供していくとしている。

●ドコモ・システムズをNTTコムウェアへ吸収合併により統合。

2.再編成の概要図