読売新聞グループ本社、読売巨人軍、東京ドーム、三井不動産の4社は、各社の知見を集結し、プロ野球・読売ジャイアンツの本拠地である東京ドームにおいて過去最大規模のリニューアルを実施すると発表した。

これまでの約4.4倍の面積となる国内最大級のメインビジョンの新設や、入場ゲートおよびコンコースのデザイン刷新、多様な観戦スタイルに対応した新たな観客席の設置に加え、完全キャッシュレス化や顔認証技術の導入などのDX(デジタルトランスフォーメーション)を行い、「ジャイアンツの世界を五感で、存分にお楽しみいただく、新しい観戦体験」を提供できるよう取り組むとしている。

2022年3月のオープン戦からの稼働開始を予定しているとのことだ。

メインビジョン単体の面積としては国内スタジアムで最大規模となるフルカラーLEDメインビジョンが誕生(横幅約125.6m、面積約1,050㎡)。

従来のメインビジョン(約238㎡)と比較して面積は約4.4倍に拡大し、画質(画素の細かさ)の面においてもメインビジョンとしては国内プロ野球場最高レベルとなり、高精細映像を使った迫力ある映像演出を楽しめるようになるという。

メインビジョンとともに導入する送出制御システムにより、音楽や照明と連動した映像や静止画の演出表現、アニメーションなどの動きを交えた様々な特殊効果のほか、後述の外野フェンス上部リボンビジョンや場内コンコースのデジタルサイネージと連携したコンテンツ発信も可能。

なお、当初、2021年シーズンオフ・2022年シーズンオフの2期に分けた改修を計画していたが、工事期間を短縮するとしている。

また、東京ドーム場内のLED照明器具約650台をDMX(DMX512)連動によって制御するシステムも導入。

DMXは照明器具の調光などの制御を行うための通信規格で、これに連動したシステムを構築することで、メインビジョンの映像や音響と連動させた照明パターンの再生が可能となり、躍動感ある球場内演出が実現できるようになるとのことだ。

各入場ゲートから観客席に到着するまで、ジャイアンツの世界に没入できるよう、デザインを刷新しデジタルサイネージを導入。

また、場内コンコース等にも約260台のデジタルサイネージを導入。

これにより、座席から離れていても、これまで以上に多くのエリアで試合映像や演出映像を観れるほか、試合展開にあわせて場内サイネージを特定の演出映像で一斉表示するといった送出制御も可能となるため、球場全体の一体感をより高める企画が実現できるとしている。

今回のリニューアルでは、各入場ゲートのデザインも一新。

なかでもジャイアンツファンがライトスタンドへと入場する25ゲートは、ジャイアンツカラーを施し、中央にプライマリーマークを装飾して象徴的なゲートへと刷新したという。

今回のリニューアルでは、グループ席の新設や既存エリアの拡張、改装。座席の形状や材質に個性を出すだけでなく、各席種での観戦体験をイメージした付帯サービスまで設計し、ユニークさを追求。

今回のリニューアルでは、場内の4か所に定員数や専有面積、付帯設備などで特長をつけたグループ席を400席新設。

また、バックネット裏に位置する最高ランクのシート「ダイヤモンドボックス」を、現在の160席から290席に増設したとのことだ。

そして、3階エリアに位置するバルコニー席「プレミアムラウンジ」を、誕生した2008年以来初めて大幅にリニューアル。

エントランスには、正面にインフォメーションカウンターや100インチの大型サイネージを配置。

プレミアムラウンジの利用者のみが利用できる専用バーも新設し、バルコニー側に並んだ座席と試合中継映像用のモニターも全て新調される。

グラウンドを一望できるバックネット裏3階エリアに位置する全28室のスイート倶楽部を、新たに「THE SUITE TOKYO(ザ スイート トウキョウ)」としてリニューアル。

THE SUITE TOKYOは、専用のゲートおよび専用フロアを有し、個室で食事を楽しみながら、野球をゆっくり観戦できるエリア。

今回、エントランス、廊下、各個室、客席のすべてをリニューアルし、提供する料理にも新たなメニューが加わる。

そして、東京ドーム場内の全売店、客席販売、場内チケットカウンターなどにおいて、2022年3月から「完全キャッシュレス化」を実施。

完全キャッシュレス化は巨人戦のほか、東京ドームで開催される他のスポーツ・音楽等の催しでも適用され、場内には「DXサポートデスク」を設置し、初めてキャッシュレスを利用する利用者等への丁寧なサポートも行うとのことだ。

<完全キャッシュレス化の対象>
売店(飲食・グッズ)、客席販売、場内チケットカウンター、自動販売機、コインロッカー ほか

<多様なキャッシュレス決済方法> *より詳細な情報は後日発表します。
・ クレジット決済 (VISA / Mastercard / JCB / American Express /DISCOVER / Diners Club / 銀聯) ※ NFC対応カード(タッチ決済ほか)も利用可
・ 電子マネー:非接触 IC 決済 (交通系 IC / nanaco / iD / QUICPay / Edy / waon)
・ 電子マネー:コード決済 (PayPay / d払い / 楽天ペイ / LINE Pay / Alipay / WeChat Pay ほか)