花王、CDP調査の全分野で「Aリスト企業」に選定 昨年に続き最高評価を獲得

花王は、国際NPOであるCDPが実施し、世界の調査対象企業が回答した「気候変動」「フォレスト」「水セキュリティ」対応に関する調査において、すべての分野で最高評価である「Aリスト企業」に選定されたと発表した。

トリプルA企業は、CDP質問書への回答をもとに評価された約12,000社の中から、14社選定されているという。

花王は昨年に続いて2回目のトリプルA獲得となり、「気候変動」分野は3回目、「フォレスト」分野は2回目、「水セキュリティ」分野は5回目の選定とのことだ。

CDP

花王グループは、毎日の暮らしの中で使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいるという。

2019年4月にはESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」(キレイライフスタイルプラン)を策定し、19の重点取り組みテーマを設定。

経営にESGの視点を導入することで、事業の拡大と消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供を推進していくとのことだ。

今回の「気候変動」「フォレスト」「水セキュリティ」分野における「Aリスト企業」選定は、花王のバリューチェーン全体での取り組みが結実したものだとし、「脱炭素」の実現に向けてはRE100に加盟し、1.5℃シナリオのCO2排出量削減目標達成を目指しているという。

「フォレスト」分野についても、花王の取り組みの進歩が評価され選定につながったと考え、同社のパーム油サプライチェーンの中に存在する課題を認識し、小規模パーム農園の支援プログラム「SMILE」(Smallholder Inclusion for better Livelihood & Empowerment program)を開始したとしている。

小規模パーム農園の生産性を高めることによって生産者の生活の向上に貢献し、新規農園開発による森林破壊の抑制にもつなげていくとのことだ。

「水セキュリティ」に関しては、花王独自の技術を採用した製品を提供することで、利用者、ビジネスパートナー、社会といった各ステークホルダーと「いっしょにeco」の取り組みを続け、節水を実現していくという。

鍵となるのは気候や水、森林に関わるシナリオ分析を実施し、それを最大限に活用することとしている。リスクと機会を特定した上で、計画と行動を事業戦略に組み込んでいくことが重要と考えているという。

花王グループは今後も、気候変動対応、森林資源、水資源の保全に積極的に取り組むなど、経営にESGの視点を導入することで、事業の拡大と、消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供を目指すとし、豊かな共生世界の実現に向けて取り組んでいくとのことだ。

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