バス事業者の業務負荷削減へ スマートバス停、全国6箇所で実証実験開始

YE DIGITALと、西鉄エム・テックは、2021年12月より、全国6事業者・自治体にて一斉にスマートバス停の実証実験を開始すると発表した。

さらに、産業経済新聞社が提供するコンテンツと、YONDEが提供するQRコードサイトと連携したビジネスモデルの検証を実施するとのことだ。

スマートバス停とは、デジタルサイネージにバスの運行時刻表や運行系統図を表示することに加えて、その他の告知文や広告などを遠隔で更新、表示できるバス停。

動画などの豊富な情報配信が可能なモデルや、情報量を絞ることで消費電力を抑えてソーラーパネルを使用したエコなモデル、乾電池駆動により様々な気象条件下でも電源供給なしで稼働できる「楽々モデル」など、様々なタイプを開発・販売しているという。

今回の実証実験について

今回の実証実験においては、コロナ禍によりダイヤ改正などの業務量が増加しているバス事業者によるバス停管理業務の負担軽減効果と利用者の利便性向上の検証を行うという。

さらに、今回設置するスマートバス停では、YONDEが提供するQRコードサイトより、産経新聞社が提供する「猫どころカレンダー2021」の猫写真コンテンツをダウンロードできるようになるとのことだ。

そのダウンロードによって得られたデータからQRコードを用いた認知効果を分析し、バス事業者による新たなビジネスモデル構築の検証も行うとしている。

なお、同実証実験は、2021年7月8日に開催したオンラインセミナー「地域公共交通シンポジウム2021」内で実証実験協力の呼びかけに応募した全国6事業者・自治体にて行うものであるとのことだ。

YE DIGITALと西鉄エム・テックは、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進と、スマートバス停の導入事例を積み重ねることで、利用者の利便性向上と公共交通ネットワークの維持発展に貢献していくとしている。

実証実験概要

■期間
2021年12月1日 ~ およそ、3か月間程度

■実証実験に参加する全国のバス事業者および設置場所 ※以下、五十音順

伊予鉄バス(四国地区)設置場所:「松山市駅20番乗り場」停留所
大分交通(九州地区)設置場所:「杵築インター」停留所
成田空港交通(関東地区)設置場所:「さくらの山」停留所
阪急バス(関西地区)設置場所:「岡上の町二丁目」停留所
松戸新京成バス(関東地区)設置場所:松戸営業所内
みやま市(九州地区)設置場所:「ルフラン」停留所

■実証実験を行うスマートバス停「楽々モデル」(Type-D:電子ペーパー採用スマートバス停)

スマートバス停「楽々モデル」は、電源やネットワークの配線が不要で、電源供給が難しい場所でも設置が容易なバス停。国内に50万基以上あると言われる路線バスのバス停のうち、約80%(YE DIGITAL調べ)には電源供給がされていないという。

バス停時刻表張替え業務削減を行うためには、これらの無給電バス停のスマート化が必要なため、同モデルを実証実験の対象としたという。​

乾電池駆動により、様々な気象条件下(日の当たらないバス停含む)でも電源供給不要。
13.3 インチ電子ペーパー採用により省エネと視認性の両立を実現する。
既存ポールや壁面に専用金具で取り付けるのみ、大がかりな取り付け工事は不要(作業時間約 30 分)。

■表示イメージ、QRコード連携内容

●QRコードサイトから、全国6か所のバス停にて「猫どころカレンダー2021」の猫写真コンテンツのダウンロードが可能。
※QRコードサイトとは、QRコードを読み込むことで表示されるWebサイトのこと。

●掲載写真は約1週間ごとに変更になり、終了予定の2022年2月末までに計13枚の猫写真コンテンツがダウンロード可能。
※写真は個人的に利用する場合に限り利用することができる。また、著作権は産経新聞社が保有し、加工、転送および商用利用は禁止。

■各社の役割

YE DIGITAL:スマートバス停・クラウドサービスの開発・提供
西鉄エム・テック:スマートバス停の提供
産経新聞社:「猫どころ」コンテンツ提供
YONDE:QRコードサイト運営とトラッキングデータ分析

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