凸版印刷・KDDI・ドコモ・HashPort・ディーカレット、デジタル通貨フォーラムNFT分科会を設立 決済を想定した実証実験の検討に着手

凸版印刷株式会社、KDDI、NTTドコモ、HashPort、ディーカレットは、2021年11月24日にデジタル通貨フォーラムNFT分科会を設立したと発表した。

デジタル通貨フォーラムNFT分科会を設立

デジタル通貨フォーラムNFT分科会は、NFT(非代替性トークン)領域におけるデジタル通貨の利用について検討と実証実験を行い、今後成長が期待されるNFT領域におけるデジタル通貨決済の普及に向けた課題の特定と解決策の提案を行うことを目的としているという。

第一フェーズとして、NFTマーケットプレイスでの決済を想定した実証実験の検討に着手したとのことだ。

同実証実験では、デジタル通貨に対応したNFTマーケットプレイスを構築し、デジタル通貨決済を実現する付加領域とデジタル通貨を管理する共通領域によって構成される二層構造デジタル通貨による流通を検証する予定としている。

付加領域におけるデジタル通貨は、NFT特化ブロックチェーン「パレット(Palette)」で発行され、共通領域におけるデジタル通貨は、ディーカレットが提供する技術基盤で発行される予定だという。

「パレット」上のNFTマーケットプレイスにて販売されるNFTをデジタル通貨で決済することを想定しているとのことだ。 

■ 二層構造デジタル通貨
デジタル通貨フォーラムでは、人々の利便性向上や経済の発展に寄与する新たなデジタル支払決済インフラのあり方について深く検討されてきたという。

その結果「二層構造」を持つ、円建てのデジタル通貨の開発と、その実用化に向けた取り組みが進めてられているとのことだ

■ 共通領域
共通領域は、 同スキームの下で発行されるデジタル通貨全てが共有する構造であり、価値の情報を含み、発行や償却を担うことになるとしている。これにより、デジタル通貨間の「相互運用(interoperability)」が確保されることが想定されるという。

■ 付加領域
付加領域は、さまざまなビジネスニーズに応じたプログラムを書き込むことができ、デジタル通貨の流通を担うことになるという。

これにより、支払いと決済と物流・商流等とのリンクや、モノやサービスと資金との同時受け渡しなど、多様なビジネスニーズに応えることが可能となるとのことだ。

■ NFT特化ブロックチェーン「パレット」(付加領域)
パレットは、NFT(Non-Fungible Token)を利用したコンテンツ流通に最適化されたブロックチェーンネットワークであり、日本発コンテンツのNFTを通じた流通強化を目的としているという。

異なるブロックチェーン同士をまたぐNFTのクロスチェーン技術を実装していることも大きな特徴で、パレットで発行したNFTを、イーサリアム(Ethereum)を始めとする他のブロックチェーンネットワークに転送することも可能としている。

Hashpaletteによって2020年3月から研究開発が進められ、2021年3月よりテストネットが、2021年8月よりメインネットが運用開始されたとのことだ。

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