電通と電通デジタルは、クリエイティブの力を広告表現から拡張させ、新規獲得からCRMまでデュアルファネル®全体で高次元なCX(顧客体験)を実現する、500人規模からなるバーチャル組織「CX Creative Studio」を11月15日付で設立したと発表した。

トップであるオーナーには電通のチーフ・クリエーティブ・オフィサー(CCO)である佐々木康晴氏が就任したとのことだ。

また、同組織は電通グループの中期ビジョンである、企業と社会の持続的成⻑にコミットする「Integrated Growth Partner(インテグレーテッド・グロース・パートナー)」の実現への寄与も目的としているとのことだ。

〈設立の背景と特徴〉

企業のマーケティング活動のDXが進む中、DXをただ仕組みとして取り入れるだけでは、結果として顧客への価値がますますコモディティ化していくことが懸念されるという。

また、企業内ではCRMやSNSなどを担当するCX部署の統合・再設計が加速しており、新規獲得からCRMまでCXを統括的に対応するパートナーが求められている。

電通と電通デジタルはこれらの企業課題に応えるためには、DXの先にある「その企業ならでは・ブランドならではのCX」をいかに向上させるかが重要だと捉え、「CX Creative Studio」を設立。

「Creativity draws a human CX.(クリエイティビティが描き出す。人間らしさに満ちたCXを。)」をテーマに、電通・電通デジタル(旧電通アイソバーを含む)のそれぞれの特色を持ったクリエイターが500人規模で集結。

その強みが合わさることで、顧客(Customer)を深く知り、データ・AI・XRを駆使し、マーケティングにおけるコンタクトポイントのすべてがひとつのストーリーとなる、高次元なCXを連続的に生み出すことを目指すとしている。

また、大規模な組織体制によって、プロジェクトの規模や質によって多様にチームを編成し、安定したチーム体制で成功へ導くことが可能になるという。

〈CX Creative Studioが発揮する3つの力〉

「ブランディングとマス起点のクリエイティブ」に強みのある電通、「データ起点のクリエイティブ知見」が豊富な電通デジタル、「グローバルケイパビリティとUI/UX」において評価されてきた旧電通アイソバーのクリエイターが合わさることにより、3つの力が発揮されるとのことだ。

1:唯一無二のブランドストーリーを生み出す力(ブランディング力、ビジュアライズ力、クラフト力)
2:愛される手触り・振る舞いをデザインする力(人を中心とした緻密なUI/UXデザイン)
3:ひとりひとりに適応するもてなしを設計する力(データマーケティングとクリエイティビティの高度な掛け算)

<CX Creative Studioのビジョン>

〈CX Creative Studioの体制〉

・オーナー:電通 佐々木康晴 執行役員/チーフ・クリエーティブ・オフィサー(CCO)
・ボードメンバー:
  電通 CXクリエーティブ・センター 並河進(代表)
  電通デジタル 田中信哉 執行役員(代表)
  電通デジタル 小林大介 副社長執行役員
  電通デジタル 篭島俊亮 執行役員

・電通のCXクリエーティブ・センター、電通デジタルのアドバンストクリエーティブセンター/エクスペリエンス部門/コマース部門/CXトランスフォーメーション部門 CXクリエーティブ事業部/ CXストラテジー本部/UX本部/エクスペリエンスデザイン本部より組成。

同組織は今後、DXの先にある「その企業ならでは・ブランドならではのCX」を企業に提供するだけでなく、ウェビナーなどの情報発信やソリューションの研究開発など、CXの持続的な高度化に取り組んでいくとしている。