ANA・日本空港ビルデング連携 野菜・果物を地方から「産直空輸」 羽田空港で販売

ANAグループ(以下、ANA)と日本空港ビルデングは、全国の美味しい野菜・果物を採れたての「鮮度」にこだわり、産地での収穫、航空のスピード輸送、地上配送、店舗での販売をトータルコーディネイトした「産直空輸」による試験販売を10月より開始したと発表した。

2回目となる今回は販売期間と種類を拡大するとのことだ。

2021年11月19日から23日の5日間に、第2ターミナル出発階(2階)の「東京食賓館」(時計台3番前)店頭の特設コーナー、ならびに到着階(1階)の「DELEETS」で試験販売を実施し、販売状況や利用客の反応を検証。

地方空港に近い生産者の朝採れ農産物を旅客機の貨物スペースを活用し、羽田空港にタイムリーに輸送。羽田空港内という地の利を活かし、朝の収穫から最短5時間ほどで、当日の午後に羽田空港で販売するとのことだ。

従来、収穫から店舗到着までにかかっていた流通時間を大幅に短縮し、納品後すぐに店頭に陳列することによって、全国のこだわり食材を抜群の鮮度で提供することができる。

例えば、従来の流通では流通時間の制約から6割程度の熟度で出荷していたいちごも、完熟に近い状態で収穫して出荷することにより、鮮度だけではなく糖度も高い状態で届けることが可能であるという。

さらに、既存の流通には乗ってこなかった少量生産の農産物、首都圏ではなかなか出回らない希少品や、地方に眠る逸品なども扱うことができるとのことだ。

ANAと日本空港ビルデングは、人の出会いを創出する首都圏の空の玄関口である羽田空港で、全国の新鮮な食材との出会いを創出するという新たな空港の価値をユーザーに届けるとともに、日本全国のこだわりの農産物を栽培している生産者を応援し、地域創生に貢献していくとしている。

「産直空輸」による試験販売について

(1) 背景
2019年ANAグループ社員の提案がきっかけで、提案者を中心に賛同する有志で2年以上調査・検討・検証を進めてきた。今年3月から首都圏スーパーでの実証実験を開始し、ANAグループ社員の想いに日本空港ビルデングが共感し、10月より羽田空港での試験販売が実現。

(2) 実施状況
ANAは、今年の3月より毎月首都圏内複数のスーパーや小売りチェーン店にて、50種類以上の農産品を試験販売してきた。

羽田空港では、10月に初回の試験販売を実施し、8品目の野菜・果物、計200kgを販売。2回目となる今回は販売期間と種類を拡大し、10品目野菜・果物、計200kgを販売する予定であるとしている。

(3) 収穫から販売までの具体的な流れの例(今回11月19日の試験販売の場合)
08:20 山口県の生産者が朝採りトマトを収穫し、車で岩国錦帯橋空港に貨物として搬入

09:20 ANA634便で、岩国錦帯橋空港から羽田空港へ

10:50 羽田空港へ到着。日本空港ビルデングが手配した車両で、売り場まで運搬

14:00 売り場に到着次第陳列し、販売

(4)ANAと日本空港ビルデングの役割

(5)ユーザーの反応
10月羽田空港1回目の試験販売でおよそ30名のユーザーにアンケート調査をしたところ、「とても美味しかった」、「商品の味や品質を考えると値段は安い」、「とても新鮮だった」、「また購入したい」、「人に紹介したい」と好評であったとしている。

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