KDDI、大規模災害時の運用拠点のDXを強化 設備故障など発生時の復旧時間は従来比最大40%短縮可能に

KDDIは、2021年11月12日から、大規模災害時の事業継続計画(以下、BCP)拠点である大阪の運用拠点(大阪府大阪市)のDXを強化し、複数サービスの効率的で統合的な運用と運用自動化機能を活用したサービス監視を新たに導入すると発表した。

これにより、設備故障などが発生した際の復旧時間は従来比最大40%短縮可能となるとのことだ。

加えて、自宅などいつでもどこからでもリモート監視が可能な環境を整備することで、今まで以上に安定した通信サービスの提供を目指すとともに、新しい働き方を推進していくとしている。

大規模自然災害に備え2021年7月に、先行して東京都内にも同機能を持つ運用拠点を開設。

東京と大阪の両拠点で運用自動化機能を活用できるようになったことで、大規模な災害が発生した場合などにおいても、今まで以上に安定した通信の提供を目指すという。

■背景

昨今、通信はさまざまなサービス・アプリケーションやビジネスの根幹を支える存在となり、ユーザーの利用形態も多様化している。今後、ますます加速する5Gネットワークの展開や「KDDI Accelerate5.0」を支える運用も求められているとのことだ。

さらに、基地局などの設備故障が発生した際や、急激な気候変動による大雨・台風被害の拡大、巨大地震など大規模自然災害時には、迅速な復旧対応による安定した通信サービスの維持が重要な課題となっているという。

■取り組み概要

基地局などの設備故障が発生した際に、発生箇所から復旧方法までを自動で判断し、ワンタッチで復旧が可能に。これにより、設備故障などの復旧時間は従来と比べて最大40%短縮するとのことだ。

また、復旧作業が効率化されたことで従来の半数以下のエンジニアでネットワーク運用が可能となるため、新たなサービスやより安定した通信を提供するための開発などの業務へとエンジニアの稼働を移行するとしている。

大規模な災害が発生し、どちらかの拠点での運用が困難となった場合にも、通常時と同等の運用業務が可能。

東京と大阪の拠点以外に、自宅などからのリモート監視も可能な環境を整備していくという。これにより、パンデミックなどで出社が困難となった際にも、通常通りのネットワーク運用が可能に。

また、2020年7月に発表した「KDDI新働き方宣言」に基づき、時間や場所にとらわれず成果を出す新しい働き方を推進していくとのことだ。

KDDIは、今後も、運用・監視手法の改善を進め、2020年5月に策定した「KDDI Sustainable Action ~私たちの『つなぐチカラ』は、未来のためにある~」における「命をつなぐ~災害対策・通信基盤の強靭化~」に取り組んでいくとしている。

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