Metaは11月10日(米国時間)、企業や組織内のコミュニケーションの活性化・業務効率化をサポートするコラボレーションプラットフォームのWorkplaceとMicrosoft Teamsを併用しているビジネス向けに、従業員とのコミュニケーションをより円滑にする2つの新たな連携機能を提供開始することを発表した。

新機能の一つ目は、TeamsからWorkplaceのコンテンツにアプリを切り替えることなくアクセスできる連携機能。

管理者は、TeamsのサイドバーにWorkplaceの連携機能をピン留めすることで、Teams上の利用者がWorkplaceの重要なコンテンツにより簡単にアクセスできるようになるという。

これにより、従業員は常に最新の重要情報を入手できるようになり、全社レベルでのフィードバックやエンゲージメントの新たな機会を創出することが可能になるとのことだ。

二つ目の新機能が、TeamsからWorkplaceグループへの動画ストリーミング配信機能。

これにより、TeamsとWorkplaceのどちらのアプリからでも、ライブ動画による会議やイベントを視聴できるようになるとのことだ。また、Workplaceでは、録画映像を後追い視聴することも可能であり、物理的にその場にいる人だけでなく、あらゆる人を巻き込むことできるようになるとしている。

TeamsとWorkplaceを利用中のビジネスは、新しい連携機能を無料で利用可能。

Teams用のWorkplace連携機能をダウンロードすることで使用できる。Teamsからビデオ会議やライブ動画をWorkplaceにストリーミング配信する機能は、2022年初めの提供開始を予定しているとのことだ。

Microsoft TeamsのCVP Product & EngineeringであるJeff Teper氏は、以下のように述べている。

「パンデミックから学んだことの一つが、企業は1つのツールだけに頼って仕事をしているわけではないということです。よって、企業が使用しているツールが統合され、相互運用されるようにすることは、この分野のリーダーとしての責任です。私たちは、顧客に選択肢と柔軟性を提供するという共通のビジョンを有しており、両社の顧客がコラボレーションを促進し、組織内のサイロを解消できるよう協力することは自然な流れだと思います。」

連携機能に対する顧客の評価

WorkplaceのTeams連携機能の先行テストに参加したVodafone、Flight Centre Travel Group、Locktonといった顧客からは、どちらのツールからでも社内の全従業員とコミュニケーションがとれることを高評価しているという。

Flight Centre Travel Groupのデジタルワークプレイス責任者であるNick Williams氏は以下の通り述べている。

「Workplaceを利用することで、エージェントは直属チーム外の同僚とつながれるようになり、ブランド間や事業グループ間のサイロ化がこれまでにない形で解消されてきています。TeamsとWorkplaceとの連携が強化されたことで、当社は『全従業員の間にコミュニティを育みコラボレーションを促す』という目標に向け、また一歩大きく踏み出せます。当社のコミュニティハブであるWorkplaceとチームワークハブであるTeamsの間に架け橋ができたことで、従業員はオフィスにいても現場にいても最重要情報にアクセスでき、いつでもつながりを感じられるようになります」

今回の発表は、MicrosoftとMetaの関係をさらに強化するもの。

Workplaceは昨年からMicrosoftと提携し、両社の共通の顧客が安全につながり、コラボレーションやコミュニケーションを行えるよう、相互に連携機能の提供を開始し、現在WorkplaceではSharePoint、OneDrive、Microsoft 365スイートとの連携機能が利用できる。

また、Workplaceは、Azure ADで最もよく利用されているアプリ上位15本に選出されているという。

さらに、ビジネスが、Metaが提供するツールの管理を容易に行えるよう、Microsoft Azure ADとワークアカウントの連携を発表している。

そして先月には、12月から Meta Portal上でMicrosoft Teamsが利用可能になることも発表。これにより、オフィス勤務でもリモート勤務でも、Teamsを使って没入感あるビデオ会議体験ができるようになるとのことだ。