「働く時間」理想と現実にギャップがある人は6割超え ハルメク、30~79歳の女性へ「働くこと」の意識実態を共同調査

「ハルメク」を発行するハルメク生きかた上手研究所と、在宅ワークをはじめ、自分らしい働き方を希望する女性向けのコミュニティサイトを運営しているキャリア・マムは、30~79歳の女性470名を対象に「『働くこと』に関する意識実態調査」をWEBアンケートにて実施し、結果を公表した。

内閣府「男女共同参画白書令和3年版」によると、2020年の15~64歳女性の就業率は70.6%であり、2000年の56.7%から13.9ポイント上昇しているという。

また、社会の高齢化に伴い65~69歳女性の就業率も上昇傾向にあり、女性が働くことが当たり前になった一方で、家事・育児・介護等家庭と「働くこと」の両立に悩む女性も少なくないとしている。

そこで、ハルメク生きかた上手研究所とキャリア・マムは、「働くこと」の実態、「働くこと」に対する意識(理想の働き方、働く理由等)が年代で異なるのではないかという仮説に基づき、30~70代女性を対象に、「『働くこと』に関する意識実態調査」を共同で実施したとのことだ。

■世代共通で多かった働く理由は「社会とつながりを持ちたい」「自分で自由に使えるお金が欲しい」

「現在、働いている理由」を調査したところ、回答のTOP3は「社会とつながりをもちたいから」「現在の生活のためにお金が必要だから」「生活にメリハリをつけたいから」となった。

なお、年代別に見ると、30~40代は「生活のため」「貯蓄のため」「育児・家事・介護から離れたい」、50代は「生活のため」「貯蓄のため」、60代以上は「健康のために頭を使いたい」「健康のために外出したい」が相対的に多結果となったという。

【左】現在、働いている理由【右】年代別に見た理由

■現在の働き方に満足している人は全体の6割超。60代以上では、50代以下と比較して満足度が高い。

現在の働き方対する満足度を調査したところ、「満足している」割合は、全体で63.4%となり、50代以下の各年代では「満足している」割合が6割未満なのに対し、60代では78.0%、70代では83.3%と、満足度が相対的に高くなった。

満足度に対する回答理由を見ると、「満足している」回答者では、30代~50代で「家庭との両立が無理なくできている」等が、60代以上で「自分の知識や経験を活かせる」「人とのつながりが感じられる」等が見られた。

一方、「満足していない」回答者ではその理由として、「もっと働きたい(収入を得たい)」と、「もっと自由な時間が欲しい」の両方が挙がったとのことだ。

【左】現在の働き方対する満足度【右】満足度に対する回答理由

■「働く時間」の理想と現実にギャップがある人は全体の66.7%。

その内容は年代で異なり、30~40代では「現実<理想」、50代では「現実>理想」。
1日24時間を100%とした場合の「働く時間の割合」について、「理想」と「現実」のギャップを算出した結果、「現実>理想」の人は全体の27.6%(n=89)、「現実=理想(ギャップがない)」人は33.2%(n=107)、「現実<理想」人は39.1%(n=126)となったという。

全体の66.7%で「働く時間」の現実と理想にギャップがあることがわかった。

また、働く時間の理想と現実のギャップは年代差が大きく、30~40代では「現実<理想(仕事に当てている時間が理想より少ない)」の割合が他年代比で高かったという(30代:70.0%、40代:48.1%)。

一方、50代では「現実>理想(理想よりも多くの時間を仕事に当てている)」の割合が39.0%と他年代比で高い結果に。

なお、「現実=理想(ギャップがない)」の割合が最も高かったのは60代で、48.8%だったとのことだ。

「働く時間」の理想と現実におけるギャップ
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