任天堂、2022年3月期第2四半期 決算発表 半導体部品等の不足でSwitchの生産計画見直し

任天堂 Nintendo

任天堂は、2022年3月期 第2四半期決算について発表。

2022年3月期通期の業績予想について、Nintendo Switchハードウェアの通期の予想販売数量は、期初予想に対して150万台減の2,400万台に修正した。

当上期の売上高は前年同期比18.9%減の6,242億円、営業利益は24.5%減の2,199億円、経常利益は20.6%減の2,362億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は19.4%減の1,718億円となったことを報告した。

また、ゲーム専用機ビジネスの売上高は前年同期比19.5%減の5,974億円に。

『あつまれ どうぶつの森』がNintendo Switchビジネス全体を大きくけん引していた前年同期と比較して減収減益となったが、上期としては、売上、利益ともに引き続き高い水準であり、業績は概ね想定通りに推移したとしている。

モバイル・IP関連収入等については、前年同期比でロイヤリティ収入が増加したものの、スマートデバイス向け課金収入が減少したことで、全体としては4.6%減の255億円となったとのことだ。

売上総利益は、売上高の減少により前年同期比14.1%減の3,727億円。

ソフトウェア売上高に占めるデジタル売上高の比率や自社ソフト売上高の比率が低下したものの、主にソフトウェアの売上構成比が上昇したことや円安による為替の影響により、前年同期比3.3ポイント増の59.7%となっている。

2022年3月期通期の業績予想については、これまでの販売実績および今後の状況を踏まえ、修正を実施。

具体的には、Nintendo Switchハードウェアの通期の予想販売数量は、期初予想に対して150万台減の2,400万台に修正。半導体部品等の世界的な需給ひっ迫による影響を受け、生産計画を見直したことに伴い、下期の出荷予定台数を引き下げたとのことだ。

一方で、Nintendo Switchソフトウェアは、上期の販売実績を考慮して、1,000万本増の2億本に変更したという。

ビジネスハイライト

Nintendo Switchの販売状況(セルイン)

Nintendo Switchファミリー全体の販売台数は、前年同期比34.0%減の828万台に。内訳は、Nintendo Switchが645万台、Nintendo Switch Liteが182万台となっている。

Nintendo Switchは、引き続き定番タイトルがNintendo Switchハードの販売をけん引したが、『あつまれ どうぶつの森』の発売(2020年3月)をきっかけにハード・ソフトの販売が大きく伸びていた前年同期と比較すると全体の販売数は減少。

また、Nintendo Switch Liteは前年同期において欧米向けの在庫に余裕があり多く販売していたため、減少幅が大きくなったとのことだ。

ソフトウェアについては、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD』が360万本の販売を記録したほか、『New ポケモンスナップ』が219万本と当期に発売したタイトルがそれぞれ順調に販売を伸ばし、前期までに発売したタイトルも好調な販売が続いているという。

また、ソフトメーカーのタイトルも同様に販売を伸ばし、当期のミリオンセラータイトルはソフトメーカーのタイトルも含めて18タイトルとなったが、前年同期では『あつまれ どうぶつの森』が1,000万本以上の販売を記録していたため、ソフトウェアの販売本数は前年同期比6.3%減の9,389万本となった。

Nintendo Switchハードウェアの販売実績および見通し

・前上期(FY21)は『あつまれ どうぶつの森』がハードウェアの販売に大きく影響
・当上期は前期に及ばないものの、前々期(FY20)を上回る水準
・当下期の販売台数見込みは、修正後も前期と同水準

当上期のNintendo Switchハードウェアの販売台数は828万台となり、前期(FY21)と比べて減少。

前上期においては、日米欧地域で初めてNintendo Switchを遊んだユーザーのうち、4割以上の人が『あつまれ どうぶつの森』を最初のゲームとして選ぶなど、同タイトルによるハードウェアのけん引効果が大きく出ていたという。

今回は、1タイトルでハードウェアの販売を大きくけん引するタイトルはなかったものの、さまざまなタイトルと一緒にハードウェアが購入されており、販売台数は前々期(FY20)の上期を上回る規模となった。

また、通期の販売実績に占める上期の販売割合について、前期は43%となり、例年より高くなっていたが、当期は下期の比重が大きくなる従来の水準に戻る見通しであるという。

当下期の販売計画を下方修正したが、修正後においても、前下期と同水準の販売になることを見込んでいるとしている。

デジタル売上高

当上期のデジタル売上高は前年同期比15.9%減の1,442億円となり、ゲーム専用機のソフトウェア売上高に占めるデジタル売上高の比率は45.1%となった。

主にNintendo Switch向けのパッケージ併売ダウンロードソフトの売上が減少したものの、インディータイトルを含めパッケージ版では販売されていないダウンロード専用ソフトやNintendo Switch Onlineによる売上が順調に伸長し、デジタル売上高に占める割合も大きくなったとのことだ。

第2四半期(7~9月)の3か月間のデジタル売上高は前年同期と比較して22億円減少しているが、デジタル売上高比率は4.3ポイント上昇しており、高い水準を維持しているという。

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