LINEは、日本マイクロソフトおよび「Microsoft Azure」のパートナー各社と基本合意書を締結し、2021年11月4日より小売業界のDX支援を目的とした共同プロジェクトを開始すると発表した。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、経済・生活、行政、働き方、医療、教育、防災など、多様な分野においてデジタル化が急務となる一方で、オンライン手続きの不具合やシステムの不整合など、日本のデジタル化への課題が浮き彫りとなっているという。
オフラインでの顧客コミュニケーションが中心であった小売業界においても、オンラインとオフラインを融合させた顧客コミュニケーションなど、新しい生活様式における小売事業者と消費者の関係性の構築が求められているとのことだ。
このような背景を受け、LINEと日本マイクロソフトは、今年5月に発表したMaaSの共同プロジェクトに続き、小売業界のデジタル化をUXとクラウドインフラサービスの両方から支援するため共同プロジェクトの開始に至ったとしている。
LINEのAPIとマイクロソフトのクラウド サービス提供のサービス群を掛け合わせたソリューションの開発によって、小売におけるフリクションレス・プライスレス・ボーダーレスな顧客体験を実現するとのことだ。
■共同プロジェクトを通じて「デジタル時代の新しい購買体験」を提供
LINEは、日本マイクロソフトおよび「Microsoft Azure」のパートナー各社とともに、小売事業者のエンパワメントを目的としたDX支援のための共同プロジェクトとして、下記について取り組むとしている。
<同プロジェクトの目的>
●小売の顧客体験におけるフリクションレス・プライスレス・ボーダーレスの実現
●LINEのAPIとマイクロソフトのクラウド サービス提供のサービス群を掛け合わせた小売業界向けソリューションの開発、及び事業者への導入をワンストップで推進
●小売業界のDXにおける新たな顧客体験の事例の創出
<同プロジェクトの具体的な活動内容>
●LINEとマイクロソフトのクラウド サービス提供のサービス群を利用した新規ソリューションの企画、開発
同プロジェクトへの参画パートナーを通じた小売向けソリューションの企画及び開発支援を実施する
●パートナープログラムの発足
同プロジェクトへの参画パートナーの募集、参画パートナーのソリューション開発における技術支援、参画パートナー間での共同ソリューションの企画支援を実施する
●クライアント企業への共同提案・企画支援
LINEのAPIとマイクロソフトのクラウド サービス提供のサービス群を活用した小売向けソリューションの提案、クライアントへのハンズオンを実施する
●マーケティング支援
各種イベントへの参加、各社主催のセミナーなど事例発信を通じたプロモーション支援を行う
●データ分析
同プロジェクトの結果から得られた、各プラットフォーマーおよびパートナーによる協働でのデータ分析を行う
<共同プロジェクトへの参画企業>
LINEのAPIを活用した事例の紹介サイト「LINE API Use Case」上のデモで紹介しているようなシームレスな顧客体験を、パートナー各社が提供するサービスを通して提供するという。
■同プロジェクト内容を含む LINEを活用した顧客体験事例
このたび「LINE API Use Case」上で、小売業界に特化したコンテンツ「デジタル時代の新しい購買体験をLINEで」を公開したという。
同コンテンツでは、会員証の提示やオンデマンドバスによる店舗への移動、スマホレジによる購買手続きなど、小売におけるピンポイントなデジタル化ではない、オフラインとオンラインが融合した、横断的なカスタマージャーニーをデモで紹介。
今後も、新しい生活様式において小売業界のスタンダードとなりうる「デジタル時代の新しい購買体験」の事例をサイト上で紹介するとのことだ。