ファミリーマートとTelexistence(以下、TX)は、TXの独自AIシステム『Gordon』を搭載した新型ロボット『TX SCARA』を「ファミリーマート経済産業省店」に導入したと発表した。

■バックヤードにおける飲料補充業務を店舗従業員に代わりロボットが24時間補充

今回導入するTXが開発した新型ロボット『TX SCARA』は、店舗従業員への作業負荷の大きいバックヤード内での飲料補充業務を24時間行うという。

バックヤードの狭いスペースで稼働可能な水平多関節型のロボットで、通常時は『Gordon』が自動制御。陳列失敗時にはTelexistence(遠隔操作)モードへ移行し、インターネットを通じて人が遠隔から直接的、直感的にロボットを制御し迅速に復旧を行うことが可能であるとのことだ。

また、『Gordon』は店舗の過去の販売実績データを学習することで、時間帯や季節により変化する商品の売れ筋に合わせ、『TX SCARA』による陳列タイミングを最適化。

こうしたロボティクス・AI技術の活用により、一日約1,000本行われている飲料陳列業務を、店舗従業員に代わり24時間担うとのことだ。

一方、店舗従業員は売場を離れることなく、接客業務など、より付加価値の高い業務に取り組むことができるとしている。

同取り組みにより、作業工数が大きく、人間への負担も重い商品陳列業務を自動化・遠隔化することで、生産性の向上や非接触化、ユーザーの利便性向上を加速していくとしている。

なお、同取り組みは、ファミリーマートが2019年11月より参画する経済産業省における「ロボット実装モデル構築推進タスクフォース」の一環でもあり、ロボットを活用した店舗の省人化や新しい店舗オペレーション基盤の構築を目指しているとのことだ。

ファミリーマートは、「あなたと、コンビに、ファミリーマート」のもと、地域に寄り添い、利用客一人ひとりと家族のようにつながりながら、便利の先にある、なくてはならない場所を目指していくとしている。

TXは、ロボットを変え、構造を変え、世界を変える、をミッションとし、遠隔操作・人工知能ロボットの開発およびそれらを使用した事業を展開するロボティクス企業。

世界中から高い専門性をもつ人材が集まり、ハードウェア・ソフトウェア、AI、遠隔操作技術を一貫して自社で開発しているとのことだ。

ロボットの活躍の場を工場の外にまで広げ、労働に関わる社会の基本的なあり方を変革することを目指すとしている。