旅行予約サービス「楽天トラベル」は、旅行者を対象に、旅行や観光分野のサステナビリティへの取り組みに関する意識調査を実施し、結果を公表した。
1.旅行先や宿泊施設のサステナビリティ課題への問題意識は高い
旅行先や宿泊施設のサステナビリティ課題に対し、問題だと感じるかを尋ねたところ、「気になることはない」と答えた人は25.4%となり、74.6%の人がいずれかの課題に対して問題意識があるという結果となったとのことだ。
問題だと感じる内容に関しては、「ゴミ・廃棄物のポイ捨て、適切に清掃や廃棄がされていないこと」が41.4%、「多くの食品の廃棄を感じる、食べきれない量の食事の提供」が35.2%、「宿泊施設で過度なサービスの提供(不要な使い捨てアメニティの提供や頻繁なタオル・シーツ等の交換など)」が24.3%と続いた。
不必要、不適切な廃棄の削減に関する課題対して関心が高い傾向が見られたとしている。
2.旅行先や宿泊施設のサステナビリティ課題に取り組む行動意欲も高い
上記で提示した課題に対し、改善に向けた取り組みを行いたいかたずねたところ、80.7%の人がいずれかの行動をしたいと回答したという。
観光地の不適切なゴミ処理、食品(フード)ロス、宿泊施設での不要な使い捨て備品や頻繁なタオル交換など過度なサービスの提供が、上記の問題意識と同様に、行動意欲においてもトップ3にランクインする結果となった。
1・2のアンケートを通じて、民族文化や建築物・自然環境の保全といったスケールの大きい課題よりも、旅行先や宿泊施設の身近な課題に対してより関心が高い傾向が見られたとのことだ。
3.旅行先や宿泊施設のサステナビリティへの取り組みに関する情報は不足している
旅行先や宿泊施設のサステナビリティへの取り組みについて、旅行前に得られる情報の充足度を聞いたところ、選択肢全ての情報において6割から7割が「得られていない」と回答する結果に。
旅行先や宿泊施設のサステナビリティの取り組みに関心をもつ旅行者が多い一方で、事前に参考になる情報が不足している現状が明らかとなったとしている。
4.宿泊施設を選ぶ際に参考にしたいサステナビリティな取り組みは、地域の食文化の提供や廃棄の削減が上位に
宿泊施設を選ぶ際に参考にしたいサステナビリティな取り組みについては、「地域の食文化の提供への取り組み」がトップで40.4%、続いて「フードロスや使い捨てアメニティなどの廃棄の減少、削減への取り組み」が39.8%と、ともに4割近い結果となったという。
さらに「連泊時のタオルや寝具、シーツ等の過度な洗濯、交換を控えることができる、またバスルームの節水など、水の使用量削減への取り組み」が34.7%と続いた。
宿選びにおいては、その地域ならではの食材を使った料理の提供や食品(フード)ロスなどの食事に関する取り組みや、備品の使い捨て、過度な利用の抑制などによる廃棄の削減に対して、特に高い関心がみられる結果となったとのことだ。
同調査により、旅行先・宿泊施設を通じて数あるサスティナビリティ課題の中でもゴミの廃棄問題や食品(フード)ロス問題など、より身近な課題に関心が高い傾向となったという。
一方で、旅に出る前に参考となるサスティナビリティへの取り組みに関する情報は不足していると感じている旅行者も多いことが分かったとのことだ。
【アンケート概要】
対象者:男女20歳~69歳1,081名
(「直近2年以内に宿泊旅行経験がある」かつ「自分自身で宿泊の手配をした」人)
調査期間:2021年8月
調査方法:インターネットリサーチ
<参考>
楽天トラベル『旅行先や宿泊施設のサステナビリティへの取り組みに関する意識調査』