ZOZOTOWNとブランド実店舗をつなぐOMO「ZOZOMO(ゾゾモ)」11月1日より始動

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは、ZOZOTOWNとブランド実店舗をつなぐOMOプラットフォーム「ZOZOMO」(ゾゾモ)を、11月1日より始動すると発表した。

コロナ禍によりファッション業界が影響を受ける中、同社は昨年より、ZOZOTOWNの販売力を通じてファッション業界の下支えに努めてきた。今回始動するZOZOMOは、ZOZOTOWNとブランド実店舗、ブランド自社ECをつなぎ、ブランド実店舗の売上を支援するプラットフォーム。

ZOZOTOWNを通じて蓄積したファッション領域の膨大な知見と、ファッション好きの同社スタッフならではの視点、年間購入者数989万人を誇るZOZOTOWNの販売力を活かし、ファッション業界のOMOを推進し、ブランド実店舗の売上を支援する複数のサービスを展開するとのことだ。

ZOZOMOが展開する3つのサービス

ローンチ時のZOZOMOは、以下の3つのサービスを展開。

①ZOZOTOWN上での「ブランド実店舗の在庫確認・在庫取り置き」

ZOZOTOWN上で「ブランド実店舗の在庫確認・在庫取り置き」が出来るサービスを提供開始。

ブランドは、ZOZOTOWNを訪れるユーザーへ実店舗の在庫情報通知することで、実店舗への集客と、実店舗における別商品のあわせ買いが期待できる。

ファッション領域で実店舗の在庫取り置き機能を用いてECモールから様々な商業施設や直営の実店舗へ送客を行う同サービスは、ZOZOTOWNと同等規模のECモールで国内初となる画期的な取り組みであるという。

11月1日よりZOZOTOWN上で、ユナイテッドアローズやシップス、F・O・インターナショナルなど、大手セレクトショップをはじめとした複数ブランドの実店舗の在庫確認が可能となる。

今後、対応ブランド・ショップ数は、順次拡大していく予定であるとし、また、実店舗の在庫確認機能に対応したブランドから、在庫取り置き機能への対応も順次進めていく予定とのことだ。

②ショップスタッフの販売サポートツール「FAANS」

同社が提供する「FAANS」(ファーンズ)は、ECで買い物を楽しむユーザーとショップスタッフの新たな接点を創出し、ショップスタッフの効率的な販売をサポートするショップスタッフ専用ツール。

ZOZOTOWNが持つECでの販売ノウハウと、ショップスタッフが持つ実店舗での販売ノウハウを掛け合わせ、オンラインとオフラインをシームレスにつなぐ新たな販売方法を実現するという。

ローンチ時のFAANSでは、ZOZOTOWN上で実店舗の在庫取り置きを希望したユーザーへの対応を、ショップスタッフがFAANS上の簡単操作で完結できる機能を導入。

この機能により、ショップスタッフは店舗での接客の隙間時間に、スムーズに在庫取り置きの対応をすることが可能となる。

また、今回導入した機能を第一弾として、今後もFAANSを通じた「コーディネート投稿機能」や、投稿コーディネート経由の売上等を可視化する「成果確認機能」の正式リリースを予定しており、さらに「LIVE配信やオンライン接客機能」等の構想についても検討中であるとのことだ。

FAANSは、ファッションを通じたコミュニケーションでショップスタッフとユーザーをつなぎ、オンラインとオフラインを問わず、ショップスタッフとユーザーとの接客機会を創出。そして、「アパレルリテールテックサービス」として、ファッション業界の新しい仕事道具となることを目指していくとしている。

③ブランド自社ECとZOZOTOWNの在庫シェアリング「Fulfillment by ZOZO」

「Fulfillment by ZOZO」(フルフィルメント バイ ゾゾ)は、ZOZOTOWNの在庫とブランド自社ECの在庫を一元管理することで、各チャネルにおける商品欠品による販売機会の損失を最小化するサービス(2019年5月開始)。

なお、同社が運営する「ZOZOBASE」がブランド自社ECの物流機能も担うため、ブランドは倉庫拡張に伴う設備投資や人件費、人員の採用・在庫保管料のコストがかからないとしている。

Fulfillment by ZOZOは、MARK STYLERや、F・O・インターナショナルなどの多数ブランドに利用されており、ZOZOTOWNと自社ECの両軸で効率的な販売が行えることに加え、ZOZOBASEによる物流の安定稼働についても評価されているとのことだ。

ZOZOMOが提供する販売の仕組み

ZOZOMOのユーザーへのメリット

<①ZOZOTOWN上で「ブランド実店舗の在庫確認と在庫取り置き」>

ユーザーは、ZOZOTOWN上でブランド実店舗の在庫を確認出来ることに加え、在庫の取り置きも出来る。

在庫取り置きの対象商品であれば、ZOZOTOWNで在庫切れの商品でも実店舗の在庫を取り置きすることが可能で、ユーザーは希望のタイミングで商品を実店舗で購入し受け取りができる。

また、実店舗で受け取る場合は送料がかからないことに加え、ショップスタッフによる接客を受けた上で、安心して商品を購入し受け取ることが可能となる。

<②ショップスタッフの販売サポートツール「FAANS」>

ユーザーがZOZOTOWN上でブランド実店舗の在庫取り置きを希望した場合、ショップスタッフはFAANSの機能を通じて、取り置きの対応を行う。

ショップスタッフがFAANSを通じて対応することにより、ユーザーは実店舗在庫の取り置き依頼から、取り置き完了の通知受領、店舗で在庫を購入し受け取る際に必要な二次元コードの発行まで、全てZOZOTOWNのオンライン上で完結させることが可能なる。

<③ブランド自社ECとZOZOTOWNの在庫シェアリング「Fulfillment by ZOZO」>

ZOZOTOWNとブランド自社ECの在庫が一元管理されるため、ZOZOTOWNならびにブランド自社EC上では、両サイト共通の在庫情報がまとめて表示される。これにより、ユーザーは、ZOZOTOWNまたはブランド自社ECいずれかの在庫状況だけを見て“売り切れで商品購入を諦めなければいけない”という購入機会損失を最小限に抑えることが出来るとのことだ。

ZOZOMOローンチの背景

ユーザーは、ブランドの実店舗や自社EC、商業施設、ECプラットフォームなどの様々なチャネルの中から、その時々の状況や気分によって便利で楽しいチャネルを選び、買い物を楽しんでいるという。

これまでは各チャネル間の連携やリソースの共有は多くなかったが、コロナ禍のオンライン需要の拡大や購買行動の変化を受け、時代に合った今までにない新しい購買体験や利便性をユーザーへ提供したいという考えに、多くのブランドや商業施設も共感したことから、今回ZOZOMOのローンチが実現したという。

ZOZOTOWNの基本戦略と今後の展望

同社は、ZOZOTOWN事業をさらに成長させていくための基本戦略として、「『買う』以外のトラフィックを増やす」ことを戦略の一つに掲げている。

ZOZOMOの各サービスを通じ、“ファッションを「買う」ならZOZO”から、“ファッションの「こと」ならZOZO”を目指し、より多くのユーザーがZOZOTOWNを利用するとともに、ZOZOTOWNとブランド実店舗をつなぐことで、アフターコロナを見据えたファッション業界を積極的に支援していくとしている。

モバイルバージョンを終了