日本電信電話(以下、NTT)は、今後の事業環境の変化に対応するため、2018年11月6日に発表したNTTグループ中期経営戦略を見直すと発表した。

新たな中期経営戦略の下、NTTは、2021年9月28日に公表した「新たな経営スタイルへの変革」や「新たな環境エネルギービジョン」等に伴う「ESGへの取組みによる企業価値の向上」に加え、「国内/グローバル事業の強化」を通じて、サステナブルな社会の実現へ貢献していくとのことだ。

■背景

新型コロナウイルス感染症拡大等により、世界の分断が加速し、リモート・分散型社会が拡大。これらによりデジタル化/DXが進展する一方で、監視社会などデジタル化の負の側面が課題となり、経済安全保障の重要性の増大や世界規模での自然災害の激甚化など環境も大きく変化しているという。

このような環境変化に対応するために、NTTは「”Your Value Partner”として、事業活動を通じてパートナーとともに社会的課題の解決をめざす」というビジョンのもと、オープン、グローバル、イノベーティブな新たなNTTへの変革を加速するため、2018年11月6日に発表したNTTグループ中期経営戦略を見直すことにしたとしている。

■NTTグループ中期経営戦略見直しの内容

今後の社会・経済の方向性に合わせてNTTグループは以下の3つの変革を行い、新たな戦略としてビジネスを展開するとのことだ。

1.国内/グローバル事業の強化
デジタル化/DXの進展に対応するため国内/グローバル事業を強化し、具体的には以下の取り組みを推進。

●新生ドコモグループの成長・強化
●IOWN開発・導入計画の推進
●グローバル事業の競争力強化
●B2B2Xモデル推進
●新規事業の強化

2.新たな経営スタイルへの変革
NTTグループは、afterコロナの時代を見据えて、様々な業務変革やDXを推進するとともに、様々な制度見直しやIT環境の整備を進めることで、リモートワークを基本とする新しいスタイルへの変革を図っていくという。

3.企業価値の向上
Well-being社会の実現に向けて、以下のようなESG(Environment、Social、Governance)への取り組みによる企業価値の向上を目指すとしている。

●新たな環境エネルギービジョン
●災害対策の取り組み
●株主還元の充実

■中期財務目標の見直し

NTTグループ中期経営戦略の見直しに伴い、中期財務目標についても見直しを行うとのことだ。なお、詳細は以下の表となり、オレンジ色部分の目標を見直すとしている。

中期財務目標の見直し