川崎重工、茨城県から消防・防災ヘリコプターとして「H145//BK117 D-3」を受注
川崎重工は、茨城県より消防・防災用として最新型ヘリコプター「H145//BK117 D-3」（以下、D-3）を受注したと発表した。
D-3の消防・防災ヘリコプターとしては2機目の受注となり、同県が現在運用する「BK117 C-2」の更新機として運用される予定だという。
なお、同社のD-3の受注実績としては10機目とのことだ。
D-3は、BK117 D-2（以下、D-2）の改良型だという。
フルフラットフロアを備えた余裕のあるキャビンスペース、多用途性に優れた後部の観音開きカーゴドア、高高度におけるホバリング（空中停止）性能の向上、低騒音化、そして最新のアビオニクス（電子機器）搭載によるパイロットの負荷低減などのD-2の特長を継承。
さらに最新式のメインローター・システム（5枚ブレード・メインローター）などにより、以下の通り性能を向上させているとしている。
1．有効搭載重量を約150kg増加：最大全備重量※を約100kg増加したほか、機体重量を約50kg軽減したことにより、D-2に比べ有効搭載重量が約150kg増加。
2．整備期間を約50％短縮：点検項目の削減および整備が容易な構造の最新式メインローター・システムの採用により整備期間を短縮。
BK117ヘリコプターは、欧州のエアバス・ヘリコプターズ社と国際共同開発した中型双発機で、救急医療、消防・防災、警察、報道、人員輸送、物資輸送などで活躍しているという。
1983年の初号機納入以来、機体の改良を重ね技術力と信頼性により同社納入分（2021年10月26日現在）で182機、エアバス社納入分を合わせると全世界で1,700機以上の納入実績を誇るベストセラー機としている。
同社は今後も、BK117ヘリコプターの性能向上および各種用途に合せた装備品を開発するとともに、これまでの納入実績に裏付けられた高い信頼性や、開発・製造・販売・アフターサービスまで全て行うきめ細やかなサポート体制を活かし、国内外問わず積極的な営業活動を展開していくとのことだ。