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健康経営の支援プログラムを提供するempheal(エンフィール)(NTTドコモとエムスリーの合弁会社)は、ノバルティス ファーマと協力し、企業の従業員向けの花粉症の疾患啓発プログラム「働く人の花粉症チャレンジ」を、2020年12月から2021年4月までの約4カ月間にわたって、40社(従業員合計約22万人以上)に対し、無料で提供。
その結果、同プログラム提供前に比べて、提供後の花粉症に悩む従業員一人当たりの生産性損失額が約48,000円減少し、77%の人が「花粉症対策における意識の変化があった」と回答するなど、改善傾向がみられたという。
同社は、「働く人の花粉症チャレンジ」の提供を通じて、参加者の生産性への影響を最小限にとどめることを目標に掲げ、今後も企業の健康経営をサポートしていくとのことだ。
■「働く人の花粉症チャレンジ」提供の背景
アレルギー・感染症が、働く人の生産性に大きな影響を及ぼすことが分かっているが、昨今のSNS等の普及によって様々な情報が溢れ、不調改善の情報の入手が簡易になった半面、膨大な情報量の中から自分の症状に適した情報を探すことが難しくなっているという。
企業が花粉症対策の教育機会をつくることにより、企業は従業員の健康を見つめた生産性のある「健康経営」が実現できると考え、プログラムの提供をスタート。
■「働く人の花粉症チャレンジ」とは
「働く人の花粉症チャレンジ」は、花粉症の代表的な原因といわれるスギ花粉が飛散する前に、企業の人事・総務などの担当者を通じて、従業員に「花粉症」に関する正しい知識や学習機会を提供する、同社オリジナルの疾患啓発プログラム。
企業が取り組む「働き方改革」や「労働生産性の向上」をはじめ、従業員の「健康増進」と「健康意識の向上」を支援する企業向けの無料プログラムとして、2020年12月から提供を開始。
初回の参加企業は5社(約3,600名)であったが、2回目となる今回は40社が参加し、合計10,175人 の従業員に向けて同プログラムを提供したという。
同社は、花粉症疾患啓発プログラム「働く人の花粉症チャレンジ」を開始するにあたり、事前に参加者に「昨シーズン」の就業中における症状の種類や強さ、症状がでた日数や時間などを調査するWEBアンケートを実施したところ、花粉症で悩む従業員一人あたりの生産性損失割合は4.87%、生産性損失額は150,737円。
その後、メールマガジンやオンラインセミナーを通じて、花粉症のメカニズムや症状を和らげる方法などが入手できる同施策を施したことにより、花粉症対策に対しての意識の向上や行動変容が増え、4か月後の生産性損失割合は3.32%、生産性損失額は102,746円で、施策前に比べて1.55ポイント(約47,991円と換算)減少するなど、参加企業と従業員にメリットがある結果となったとのことだ。
・算出対象は事前アンケートと事後アンケート両方にて花粉症であると選択された回答者。
・生産性損失額は「生産性損失割合(影響日数割合×営業がある日における低下率)×平均年収」で算出。
・平均年収は、参加企業のうち、有価証券報告書に年収の記載がある企業の平均年収を、40社の参加人数(約1万人)に加重平均して算出した929万円を使用。
【第2回「働く人の花粉症チャレンジ」の実施概要】
■プログラム内容
名称:花粉症疾患啓発プログラム「働く人の花粉症チャレンジ」
※今回で2回目の実施
主催:empheal、ノバルティス ファーマ
対象:同プログラムの提供を申し込んだ40社の従業員(合計10,175人以上)
提供期間:2020年12月~2021年4月
利用料金:無料
提供メニュー
◆メールマガジンの定期配信
花粉症の症状を軽くしたり悪化したりさせないための対策ポイントや、症状の種類や強さによって花粉症のタイプと重症度のレベルがセルフチェックできるWEBツール「花粉症チェッカー」の利用案内等、花粉症について学ぶことができるメールマガジンを約2週間毎に配信
◆オンラインセミナーの開講
花粉症の基礎知識や、治療法、コロナ禍での気を付けることなどをテーマに、花粉症治療の第一人者の医師によるオンラインセミナーをライブ配信(オンデマンド配信もあり)
◆参加企業対抗のクイズイベント
メールマガジンやオンラインセミナーで学んだ花粉症のメカニズム、症状を緩和する対策などを振り返るクイズを出題し、正解率を参加企業で競う
■事前と事後の調査概要
■事後アンケートの主な結果
意識の変化
77%の人が意識の変化があったと回答
Q.今回のプログラムを通して、花粉症対策における意識の変化はありましたか
企業へのロイヤリティ(プログラム導入評価)
86%の人が同プログラムを導入した所属企業を評価すると回答
Q.同プログラムのような「従業員の花粉症対策に役立つプログラム」を、あなたの所属企業が導入することを評価しますか
満足度(今後の参加希望)
92%が来シーズンも参加したいと回答
Q.今回のような花粉症の方を支援するプログラムが来シーズンもあれば参加したいですか