Uber、タクシーの『事前確定型変動運賃』の実証実験に参加 需給に応じて運賃が変動

Uberは、国土交通省が行うタクシーの『事前確定型変動運賃』の実証実験に、10月21日より参加すると発表した。

『事前確定型変動運賃』は、需給に応じて運賃が変動する、いわゆる「ダイナミックプライシング」をタクシー運賃に導入する取り組み。今回の実証実験によって得られる知見が、今後の制度化に向けた政府の検討に活用されていくとのことだ。

実証期間は10月21日から12月15日までで、Uberは東京都内の20区でタクシー事業者12社(約1,000台)と共に実施。

変動運賃は、タクシー利用ニーズと実際の供給可能台数とのバランスで割増、割引がシステムにより計算されるもの。ニーズが供給可能台数を上回る時は公定価格上限から20%以内で割増となり、ニーズが下回る時は公定価格下限から10%以内で割引となる。

運賃はアプリに事前に表示されるため、事前に運賃を確認した上で配車を依頼することができるとのことだ。

なお、10月21日から11月3日までの間は、地図上で計測した距離に基づき運賃を算定する事前確定運賃でのサービスを提供し、需給に応じて運賃を変動させるのは、11月4日からとなる。

ダイナミックプライシングは、その場その時の需要と供給に関するデータをもとに、料金をリアルタイムに自動計算する仕組み。これにより、タクシーが常に利用しやすい環境が作られるのが特徴であるという。

タクシーの乗務員は、自身の端末から、今どのエリアがタクシーの台数が不足し高い料金設定になっているのかを、リアルタイムに知ることができ、その結果、そのエリアにタクシーが集まることになるとのことだ。

こうしてタクシーが集まることで、もとのタクシー需要に対して、供給が満たされ、徐々に需給バランスがとられることとなり、割増も解消していくことになる。

また、逆にオフピークには、運賃が割り引かれるため、乗客による追加の利用が期待され、タクシーの利用が徐々に増えていく効果が見込めるとしている。

Uberは海外市場で10年以上にわたってダイナミックプライシングを実践し、知見を蓄積してきた。

日本のタクシー利用者がよりタクシーを利用しやすく、そしてタクシー事業者がより働きやすい環境作りに貢献できるよう、Uberは培った経験をいかしていくとしている。

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