メルカリとアイスタイルは、2020年2月に締結した両社の包括連携協定の一環として、化粧品/コスメの二次流通市場がもたらす一次流通市場への影響を明らかにすべく、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授 山口真一氏と「化粧品/コスメの二次流通市場」に関する共同調査を実施し、結果を公表した。
1.国内在住15歳~69歳のうち10.0%が二次流通市場で化粧品/コスメの購入を経験、二次流通市場規模は推計1,555億円
国内在住の15歳~69歳/男女の性年代人口比に割り付けた20,000人を対象に、直近6ヶ月間で、化粧品/コスメに該当する商品をフリマアプリやオークションサイトなどの二次流通市場で購入したことがあるかを調査したところ10.0%が二次流通市場で化粧品/コスメを購入していることがわかったという。
直近6ヶ月間における、二次流通市場での化粧品/コスメの購入金額から一人当たりの平均購入金額を算出し、15歳~69歳の男女の人口と掛け合わせ、国内の化粧品/コスメ二次流通市場規模を推計したところ、年間1,555億円であることが判明したとのことだ。
2.二次流通市場購入者の40.1%が、使ったことがない化粧品を試すための“トライアル消費”を実施
直近6ヶ月間において、二次流通市場で化粧品/コスメの購入を経験した(以下、二次流通購入者)1,500人を対象に、使用したことがない商品のお試しを主目的とする二次流通市場での購入(以下、「トライアル消費」)がどの程度の割合で行われているかを調査したところ、二次流通購入者の40.1%がトライアル消費を行っていたという。
また、トライアル消費の総額を推計したところ、年間275億円であることもわかったとしている。
3.トライアル消費を行う理由1位「店頭や通販サイトなどで新品で買って失敗したくなかったため」
トライアル消費実施者を対象に、トライアル消費を行う理由を調査したところ、1位「店頭や通販サイトなどで新品で買って失敗したくなかったため」、2位「通販で買うことが多く、購入前に試したかったため」、3位「新型コロナの影響で化粧品・コスメを通販で買うようになり、店頭で試せなくなったため」という結果となった。
4.二次流通市場がもたらす一次流通市場への消費喚起効果は年間205億円
分析モデルを用いて、二次流通市場の利用による一次流通市場への消費喚起効果を推計したところ、二次流通市場の「購入」利用による消費喚起効果が年間52億円、「出品」利用による消費喚起効果が年間153億円となり、合わせて年間205億円の消費喚起効果が生まれることがわかったとのことだ。
5.二次流通購入者/非購入者における化粧品/コスメの消費意識の差、1位「新しい商品はできるだけ試す」
二次流通購入者及び二次流通非購入者を対象に、化粧品/コスメに関する消費意識を調査したところ、両者の消費意識差TOP3は、1位「新しい商品はできるだけ試す」(28.3%差)、2位「普段から化粧品/コスメの情報を収集する」(25.9%差)、3位「高価な化粧品/コスメをよく買う」(24.2%差)となった。
6.直近6ヶ月間における一次流通市場での平均購入金額は、トライアル消費実施者が最も高い24,206円で、二次流通非購入者の約2.6倍
直近6ヶ月間における、化粧品/コスメの平均購入金額を調査したところ、二次流通市場を活用し化粧品/コスメのトライアル消費を行っている人(以下、「トライアル消費実施者」)の一次流通市場での平均購入金額は24,206円、二次流通市場での平均購入金額は12,906円となり、合計37,112円であることが判明したという。
二次流通購入者では、一次流通市場での平均購入金額が18,882円、二次流通での平均購入金額が9,497円となり、合計28,379円。
二次流通市場を活用していない人(以下、「二次流通非購入者」)では、一次流通市場での平均購入金額が9,207円となった。
一次流通市場だけでの平均購入金額を比較すると、トライアル消費者が最も高く、二次流通非購入者の約2.6倍になることが明らかになったとしている。
調査概要
【事前調査】
調査時期:2021年9月
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、15歳~69歳、男女、20,000人
留意事項:15歳~69歳性年代別人口比割付
【本調査】
調査時期:2021年9月
調査方法:インターネット調査
調査対象:全国、15歳~69歳、男女、2,000人
留意事項:
直近6ヶ月間、二次流通市場で化粧品/コスメの購入経験がある男女1,500人
二次流通市場で化粧品/コスメの購入経験はないが、新品での購入経験のある男女500人
<参考>
メルカリ『「化粧品/コスメの二次流通市場」に関する共同調査』