三和建設は、高校生採用の強化にともない、2022年度より初任給を平均よりも3万円以上高い20.4万円に設定すると発表した。
高卒求人倍率は20年卒2.52倍、21年卒は低下したものの2.08倍、対して大学者の21年卒は1.53倍と高校生人財の需要は年々増加傾向にあるという。
一方で、大卒は給与、職域や将来キャリアに応じて様々な選択肢があることに対して、高卒初任給の平均は地域の定める最低賃金に近い水準に抑える企業が目立ち、就職後のキャリアにも制限がかかりがちと一般的に言われているとのことだ。
三和建設は今回の初任給引き上げにより、高卒と大卒の学歴による処遇の差を実質的に無くしたとしている。
現在の三和建設の役員及び経営幹部の約25%は高校生採用人財。
この実績から見えてくるのは必ずしも学歴が組織の運営において重要であるのではなく、入社後の社員の成長こそが不可欠であると判断したため、今回の決定に至ったとしている。
入社後は頑張り次第で活躍するステージは様々あり、若手を指導する幹部候補の道に加え、より自身の専門性を高めていくコースなど個人の多様性を重視する働き方を用意。
企業の存続を維持し、さらなる成長を継続するためにも、人財確保は必要不可欠とし、今回実施の初任給引き上げによって優秀な人財確保につなげ、組織の活性化を目指す方針を示している。