ナイキは、ジェンダーの平等な扱いに配慮できるコーチの育成支援を通じて、女の子(および女性)に公平な活躍の場を提供するサポートをしている。また、東京を拠点に実施している「プレー・アカデミー with 大坂なおみ」を通じ、草の根プログラムの活動も継続して支援している。
子どもたちの健やかな発達や成長のためには、動くことや遊びは不可欠だという。身体活動の活発な子どもたちは、学業でも、地域社会でも、将来のキャリアにおいてもより良いパフォーマンスを出せることがわかっているとのことだ。
しかし、女の子は遊びとスポーツにおいて、文化的、社会的、経済的に複雑な障壁に直面している。スポーツをやめてしまう女の子は男の子の2倍に達し、そもそも女の子たちがスポーツをする機会は男の子より少ないとのことだ。
10月11日の国際ガールズ・デーにナイキは世界中のアスリートやパートナーと協力して、女の子たちの声とこれまでの私たちの活動全体をより広く社会に知ってもらうことで、こうした状況を変えていくと発表。
国際ガールズ・デーは国連が定めたもので、「女の子の権利」と「女の子のエンパワーメント」の促進を国際社会に広く呼びかける日であるとのことだ。
女の子が抱えるニーズや課題に目を向け、解決策を見出すと同時に、女の子の視点から世界をより良いものに変えていくことを目的としているという。
ナイキは世界中の124以上のコミュニティパートナーと協力して、女の子たちが身体活動から得られる多くのメリットを享受できるようにするとともに、さらなる多様性と包摂性に向けてもっと多くのコーチを育成するためのデジタルツールを開発している。
正しい考え方と「女の子のコーチングガイド」のようなツールがあれば、誰もがコーチになることができ、女の子が楽しめる包括的な遊びやスポーツの環境を作ることが可能となる。
また、ナイキは障壁を取り除き、女の子たちが遊びやスポーツを行い、その恩恵を受ける機会を増やすためにさまざまな取り組みを行ってきた。
2020年8月、大坂なおみはローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団(ローレウス財団)とナイキとのパートナーシップにより、遊びやスポーツを通じて女の子たちの人生を変えることを目的としたプログラムである「プレー・アカデミー with 大坂なおみ」(プレー・アカデミー)を開始。
2021年4月、この「プレー・アカデミー」の活動はロサンゼルスとハイチに拡大し、性差のない、また女の子に特化したトレーニングやプログラムの支援を通じて、より多くの女の子が身体を動かせる環境づくりを促している。
日本では、2021年に日本YMCA同盟、なでしこケア、流通経済大学の3団体に助成金が提供されたが、今回「プレー・アカデミー」の新たなメンバーに大和シルフィードスポーツクラブが加わったとのことだ。
それぞれの団体は、女の子のためにスポーツに変化をもたらすことを目的とし、様々なスポーツに取り組む機会の提供やサッカーやラグビーに特化した活動の実施など、独自の活動を行っている。
また、これらの団体は女の子たちが将来、学業や仕事など自分らしい人生を歩むための準備として、リーダーシップやライフスキルのトレーニング、ワークショップを提供しており、2021年には275人以上の女の子たちが参加。
10月6日、ナイキとローレウス財団は、來田 享子氏(中京大学大学院スポーツ科学研究科 中京大学スポーツ科学部 教授)と上田 英司氏(日本NPOセンター事務局次長)を招いて日本における女の子のスポーツ参加の問題に焦点を当てたセミナーを開催。
メディア、学識経験者、政府関係者、NGO関係者など約90名が参加したという。
セミナーでは、実際の女の子たちの声に基づいて課題や機会の検討が行われ、その後、ナイキが「プレー・アカデミー」や運動遊びプログラムのJUMP-JAMを通じて支援しているコーチたちによるパネルディスカッションが行われたとのことだ。
ナイキの目的は、スポーツの力で世界を前進させること。障壁を取り除くためには、同じ想いを持ったコミュニティを形成し、すべての人のためにゲームを変えなければならないという。
ナイキが次世代の子どもたちの動くことの楽しさや遊びに注力するのは、彼らが活発に生き生きと社会へ参加し、より公平な未来が実現すると考えるからであるとしている。
プレー・アカデミー with 大坂なおみ
2020年8月、大坂なおみとナイキは、ローレウス・スポーツ・フォー・グッド財団と提携し、遊びやスポーツを通じて女の子の人生を変えるプログラムである「プレー・アカデミー with 大坂なおみ」を設立。
「プレー・アカデミー」は、ナイキのMade to Playのコミットメントに基づいて東京の子どもたちに身体を動かす機会を提供するとともに、女の子が遊びやスポーツに参加する機会の創出をさらに促進することを目的としている。
同プログラムは、2021年に世界で2,650人の子どもたち(うち1,678人(63.3%)が女の子)と107人のコーチを支援。
JUMP-JAM
JUMP-JAM(ジャンジャン)は、児童健全育成推進財団とのパートナーシップのもとで、日本の子どもたちの運動事情を考慮し、7歳から12歳までの子どもたちを対象にして開発された、遊びと運動を合体させた革新的なプログラム。
2017年に都内の児童館でスタートし、現在は都内の116の児童館で実施されており、2020年から2021年にかけては、総勢138名のコーチのうち女性は75名(54%)。
また、東京都内の児童館で毎週/毎月行われているJUMP-JAMセッションに参加した約3,680人の子どもたちのうち、1,730人(47%)が女の子でした。JUMP-JAMは遊びに重点を置いているため、女の子たちが積極的に参加して身体を動かしやすいプログラムとなっているとのことだ。
包摂性を軸とするコーチング
ナイキは、保護者やコーチ、指導者向けに、子どもを中心とした性差のない遊びをサポートするためのデジタルトレーニングツールを開発している。
ナイキとCenter for Healing and Justice Through Sport(旧We Coach)がEMEAのYouth Sport Trustの支援を受けて共同で作成した「女の子のコーチングガイド」は、コーチやその他の子どもを見守る大人向けに、女の子たちが現在および将来にわたってスポーツを楽しめるようにするためのツールを提供している。
ナイキはパートナー団体と協力して女性コーチの数を増やしているとのことだ。女の子たちがコーチの姿に自分を重ね合わせることができれば、つながりを持ちスポーツを続ける可能性が高まることがわかっているという。
スポーツブラの寄付
女の子たちは、遊びやスポーツに関する複雑な障壁を経験している。これらの障壁には、文化的、社会的、経済的なものがあり、例えばサポートしてくれるコーチやウェア、用具の不足が挙げられるとのことだ。
ナイキは東京のコミュニティパートナーを通じて525枚のスポーツブラを寄付し、受け取った女の子たちが自信を持ってスポーツに参加できるよう支援したとしている。