Adobe Inc.(Nasdaq:ADBE)(以下、アドビ)は10月7日(米国太平洋時間)、クラウドベースのビデオ制作コラボレーションプラットフォームのリーディングカンパニーであるFrame.ioの買収が完了したことを発表した。
アドビは、Adobe Photoshop、Adobe Premiere Pro、Adobe After Effectsなど業界をリードするビデオ編集製品と、Frame.ioが持つクラウドベースのレビューおよび承認機能を組み合わせることで、クリエイティブなプロセスを劇的に加速する、エンドツーエンドのビデオプラットフォームを実現するという。
ビデオ需要の急激な上昇により、分散する複数の関係者と密接に連携をとりつつ大量のコンテンツを作成することがビデオ制作担当チームには求められている。
ところが今日のビデオのレビューおよび承認は、相手によってプロセスが異なる非効率的で時間のかかるワークフローになっているという。
このような非効率性に対処するために、ビデオツールはコラボレーションを重要視するクラウドファーストなものへと進化し、すべての関係者がクリエイティブなプロセスに効果的に貢献できるように、適切なコントロール、フィードバック、およびセキュリティを提供する必要があるとのことだ。
100万人以上のユーザーを擁するFrame.ioは、ビデオ編集者とそれ以外の重要な映像プロジェクト関係者がクラウドファーストのワークフローでシームレスにコラボレーションすることを可能にし、ビデオ制作プロセスを効率化。
Frame.ioの買収により、アドビは既存のパートナーエコシステムとも連携しながら、ビデオ編集者以外を含む広範囲の顧客、チーム、企業へと商機を拡大する機会を得ることになるという。
Creative Cloudのチーフプロダクトオフィサー(CPO)兼エグゼクティブバイスプレジデントであるスコット ベルスキー(Scott Belsky)氏は、次のように述べている。
「ビデオの重要性が高まる中、業界をリードするFrame.ioのクラウドネイティブなワークフロー機能をCreative Cloudに追加できることを誇りに思っています。アドビは、自社のアプリケーションだけでなく、クリエイティブエコシステムの中で増え続けるサードパーティアプリケーションを含めたコラボレーションを可能にすることを約束します。Frame.ioはすでにその多くをサポートしています」
なお、買収が完了した今、アドビはFrame.ioと共に、クリエイティブなプロセスをより協調的、生産的、効率的にし、すべての人のクリエイティビティをさらに引き出していくという。
また、Frame.ioの買収により、Adobe Creative Cloudがすでに備えているコラボレーションサービスがビデオにも対応し、チームはAdobe Premiere Pro、Adobe Photoshop、Adobe Illustrator、その他のAdobe Creative Cloudアプリケーション間でのコラボレーションを容易におこなえるようになるという。
Adobe Premiere Pro、Adobe After Effects、Adobe PhotoshopなどのAdobe Creative CloudアプリケーションにFrame.ioのワークフロー機能がネイティブに組み込まれることで、すべてのCreative Cloudユーザーがビデオプロジェクトにおけるシームレスなコラボレーションの恩恵を受けられるようになるとのことだ。
Frame.ioの買収後も、アドビは自社アプリケーションに限定することなく、現在のクリエイティブエコシステムに含まれるサードパーティアプリケーションとのコラボレーションを継続して進めていくとしている。
また、Frame.ioの共同創業者兼CEOのエメリー ウェルズ(Emery Wells)氏は、直属の上司であるベルスキーのもとCreative Cloudチームの一員として引き続きFrame.ioチームを率いるという。