日本航空(以下、JAL)、JALUX、NRIデジタルの3社は共同で顧客体験の向上を目的に、JALプラザ TABITUS+ STATION有楽町店を利用する人を対象としてOMO(Online Merges with Offline)による購買体験の実証実験を開始したと発表した。
今回の実証実験では、ユーザーによるWebサイト上での事前の情報登録行動(=オンライン行動)と店舗内での過し方(=オフライン行動)から、ユーザーの困りごとやニーズを推定し、リアルタイムで商品に関する情報やお得なクーポンなどを配信。
店舗内でのユーザーの回遊状況を把握することで、スタッフからの声がけも可能となるという。
この取り組みにより、オンラインとオフラインを融合したシームレスな購買体験をユーザーに提供するとともに、今後はカスタマージャーニーにおける様々なタッチポイントでパーソナライズな案内を届けられるよう、一歩先行く価値の創出を目指すとしている。
なお同実証実験では、NRIデジタルが開発したSaaSインテグレーションサービス「OMO OnBoard」を採用しているとのことだ。
■JALプラザ TABITUS+ STATION有楽町店での実証実験の様子
■実証実験の概要
1.場所・期間・対象者
実施場所 :JALプラザ TABITUS+ STATION有楽町店
実施期間 :2021年9月30日~2021年10月31日 (予定)
営業時間 :月~金10:30~19:30、土日/祝日10:30~18:30
(店舗の定休日・営業時間は変更となる場合がある)
対象者 :タビタスステーションLINE公式アカウントの友だち登録をしているユーザーの中で、同実証実験への参加に同意した人
2.検証内容
①IoTデバイス・センサーによるユーザー行動の分析
TABITUS+ STATION(タビタスステーション)のLINEより発行されたQRコードを、店舗内に設置されたチェックイン用のタブレット端末にかざすことで入退店の記録を行う。
その他、店舗内の3D距離センサー、顔認証機器を用いて、回遊状況、商品棚との滞在時間など、ユーザーの店内行動を計測。
また、来店前後のWebサイトのアクセス状況と組み合わせることで、オンラインとオフラインを融合させたユーザー行動の分析を行うという。
②リアルタイムオファーによるユーザーの体験価値の向上
ユーザーの店舗内の行動に応じて、ニーズや困りごとを推定し、リアルタイムに以下をLINEにてメッセージ配信。
・店舗で取り扱いのない商品のお取り寄せの案内
・店舗で覧いただいた商品で使えるお得なクーポンなど
③ユーザーの意識と行動の分析
リアルタイムオファーにより、ユーザーの行動に変化が起きているかを検証。
また店内での行動履歴もあわせて観察することで、ユーザーの意識と行動の相関を分析するという。
同実証実験に参加したユーザーには退店後にアンケートをLINE配信し、評価してもらうとのことだ。
JAL、JALUX、NRIデジタルの3社は今回の実証検証を通じて、顧客体験の向上を目指すとともに、今後もオンラインとオフラインの融合させた取り組みを積極的に推進していくとしている。
なお、同プロジェクトは、JAL Innovation Labによる実証実験となる。