YouTube、ワクチン情報に関するポリシーを策定拡大 誤情報を含むコンテンツが対象

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YouTubeは、ワクチンに対して医学的に誤った情報に関するポリシーの拡大を発表した。

これは、地域の公衆衛生当局や世界保健機関(WHO)により、安全性や効果が確認された上で投与されているワクチンに関する新しいガイドラインに基づいているとのことだ。

YouTubeのコミュニティガイドラインでは、特定の種類の医学的に誤った情報は既に禁止されており、例えば「松精油を飲用すれば病気が治る」などといった有害な治療法を奨励するコンテンツは、これまでも削除されているという。

新型コロナウイルス感染症では、パンデミックの発生当初に、専門家の協力のもと既存のポリシーに基づきCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)の医学的に誤った情報に関する10のポリシーを新たに策定。

昨年以来、新型コロナウイルス感染症ワクチンに関するYouTubeのポリシーに違反した動画は13万本以上削除されているとのことだ。

具体的には、承認されたワクチンの危険性や慢性的な健康への影響についての誤った主張、ワクチンが感染や疾患の抑制に効果がないとする主張、ワクチンの成分に関する誤情報が含まれるコンテンツなどが削除の対象となるとしている。

「承認されたワクチンが自閉症・癌・不妊を引き起こす」、「ワクチンの成分によってワクチン接種者が追跡される」などといった誤った内容が含まれるコンテンツも同様とし、YouTubeのポリシーは、はしかやB型肝炎のような定期予防接種だけでなく、ワクチンに関する一般的な発言にも適用されるとのことだ。

新型コロナウイルス感染症に関するYouTubeのガイドラインと同様に、ワクチンに関するポリシーも地域の公衆衛生当局、世界保健機関や専門家の助言に基づいて策定。

ポリシー変更は米国時間2021年9月29日から適用されているが、その他の重要な変更と同様にシステムによって完全に適用されるまでには、しばらく時間がかかることが想定されるという。

なお、新しいガイドラインでは、いくつかの例外を設け、科学的なプロセスについての自由な対話や討論の重要性を踏まえ、ワクチン政策や新たなワクチンの治験、過去のワクチンの成功や失敗を扱うコンテンツは引き続き許可するとしている。

また、他のコミュニティガイドライン違反や、チャンネルでのワクチン忌避の継続的な助長が見受けられない限り、ワクチンに関する個人的な体験談が含まれる動画も許可するという。

今回のポリシー更新はYouTubeがワクチンや健康に関する誤った情報に対処するための重要な一歩とし、YouTubeは、視聴者やYouTubeコミュニティ全体に質の高い情報を提供するために、今後もポリシーやサービス全般への投資を継続していくとのことだ。

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