資生堂、紫外線による肌の酸化ストレスを確認 日焼け止めやダメージケアの重要性を科学的に示す

SHISEIDO 

資生堂は、光電子増倍管(Photomultiplier Tube)による肌のバイオフォトン(UPE)(※1)測定技術を応用し、グローバルで利用者の肌を研究した結果、紫外線による酸化ストレス(※2)は皮膚組織のメラニン量に関わらず生じることを確認したと発表した。

また、同技術を用いて、酸化ストレスは紫外線照射直後だけでなく、その後も持続的に肌に蓄積することを明らかになったとのことだ。

資生堂は長年にわたり、グローバルで多くの利用者の肌や美容行動について調査をしてきたという。2020年に実施したプレステージスキンケア使用実態調査によると、国・地域ごとに日焼け止め使用率にはバラつきがあり、紫外線ケアに対する意識の違いがあると考えられるとしている。

このような背景から世界中の様々な利用者の肌を想定し、紫外線ダメージに対する実際の肌の反応や影響を確認したとのことだ。

2020年 資生堂調べ、15~69歳プレステージユーザー女性,N=各約1200名

紫外線による酸化ストレスは皮膚組織のメラニン量に関わらず生じる

バイオフォトン(UPE)測定技術を活用し、紫外線(UVA)照射直後から照射2時間後までの酸化ストレスを評価。その結果、紫外線照射直後に急激に酸化ストレスが発生すること、そして照射2時間後になっても酸化ストレスが完全に無くなることはなく、持続することが判明したという(図1a)。

(図1a)酸化ストレス評価

続いて、メラニン量が異なる皮膚組織の酸化ストレスの比較評価を行ったところ、測定した全ての皮膚組織はメラニン量に関わらず、紫外線照射直後に酸化ストレスを受け(図1b)、照射から2時間経っても酸化ストレスが持続していること(図1c)がわかったとのことだ。

皮膚組織の酸化ストレスの比較評価【左】図1b【右】図1c

酸化ストレスは、肌本来がもつうるおい、透明感、ハリなどを保つ機能を低下させるとし、今回の研究成果は、健やかで美しい肌を維持するためには、日焼け止めを塗るなどして紫外線を防ぎ、肌の酸化ストレスの発生を抑制することや、紫外線を浴びた後に適切にダメージをケアすることが重要であることを科学的に示すものとしている。

資生堂は、今後もグローバルに研究を展開し、世界中の利用者が環境と共生しながら、内面から美しく生きいきと輝くためのサポートができるよう、研究を進めていくとのことだ。

(※1)バイオフォトン(UPE(ultraweak photon emission)):生体から発する目には見えない極めて微弱な光。
(※2)酸化ストレス:紫外線ダメージなどにより酸化ストレスが高まると、肌本来がもつうるおい、透明感、ハリなどを保つ機能が低下。

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