清水建設、男性版産休を10月1日から導入 「パタニティ休業」とし、生後8週以内に最大4週の有給休暇を付与

清水建設

清水建設は、今年6月に成立した改正育児・介護休業法を踏まえ、育児休業を希望する男性従業員に対して、子どもの生後8週間以内の期間において最大4週間の有給休暇を付与する新たな育児休業制度を10月1日から導入すると発表した。

改正育児・介護休業法により、企業は来年10月1日から「男性版産休」の制度導入が義務付けられますが、同社はそれを1年前倒しして実施するとのことだ。

同社は2019年に策定した中期経営計画の重点施策の一つとして「人材育成・働き方改革」を掲げ、諸制度の見直しを進めてきたという。その一つが育児休業制度改革。

ダイバーシティ推進や少子化対策として、男性の家事・育児参画への社会的な要請が高まるなか、男性従業員の育児休業は当たり前という組織風土の定着を目指し、育児休業制度を大幅に見直し。

同時に、新たな制度が浸透するように、親しみやすい名称「パタニティ休業」としたとのことだ。

従来の育児休業制度は、子どもが2歳になるまで日数や事由の制限なく無給休暇を取得できるというもので、男性の取得率は上昇傾向にあるものの2020年度は18.5%と低い状況に留まっている。

そこで、今回の制度改革にあたっては、有給休暇扱いによる経済的負担の軽減だけでなく、安心して一時的に業務を離れることができる職場の環境づくりもルール化。

具体的には、法の趣旨に照らして、育児休業取得の対象となる従業員の上職者は必ず当該従業員と面談のうえ休業取得を推奨するとともに、対象者が心おきなく育児に専念できる環境づくりのため、組織全体での担当業務の見直しや部門レベルでの代替要員の検討などを行うこととしているという。

なお、従来の育児休業制度もパタニティ休業の取得後に合わせて利用できることから、男性従業員の育児参加の自由度は変わらないとしている。

同社は引き続きダイバーシティ経営を実践し、「性別に関わらず仕事と家庭の両立ができる企業」を目指して制度改革を推進していく考えであるとのことだ。

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