Apple Watch Series 7、画面領域が約20%広く 1回の充電で18時間持続 サイクリストのワークアウトに新機能

Appleは、再設計された常時表示Retinaディスプレイを搭載したApple Watch Series 7を発表した。

Apple Watch Series 7の全モデルはこの秋の後半に販売開始。Apple Watch SEの価格は32,780円(税込)から、Apple Watch Series 3の価格は21,780円(税込)からとなる。

USB-C充電ケーブル付属のApple Watch SE、新しいApple WatchバンドおよびApple Watch Nikeバンドは、apple.com/jp/storeとApple Storeアプリケーションで、本日より注文受付を開始し、9月16日より販売を開始。

Apple Watch Hermès Series 7および新しいApple Watch Hermèsバンドは、この秋の後半に販売を開始。また、watchOS 8は9月20日(米国時間)からApple Watch Series 3以降で利用可能になるとのことだ。

新しいデザインと最適化されたユーザーインターフェイス

目を奪うほど美しいApple Watch Series 7のディスプレイは、画面領域が約20パーセント広くなり、外枠がわずか1.7 mmとApple Watch Series 6よりも40パーセント細くなったという。

革新的なデザインにより、ケース全体の寸法の変更は最小限に抑えつつ、画面領域を最大化。41mmと45mmのサイズで提供される。

手首を下げている時、Apple Watch Series 7の常時表示Retinaディスプレイは屋内でApple Watch Series 6よりも最大70パーセント明るいため、手首を上げたり、ディスプレイのスリープを解除しなくても、より簡単に文字盤を見ることができるようになったとしている。

ユーザーインターフェイスは、新しいディスプレイの形状とサイズを活用するように最適化されている。今回、2つのより大きなフォントサイズが追加され、タップしたりQuickPathでスワイプできる新しいQWERTYキーボードを提供するため、ユーザーは指をスライドしてタイプが可能。

また、文脈に基づいて次の単語を予測するデバイス上の機械学習により、より簡単に、より速くテキストの入力ができるという。watchOS 8では、ストップウォッチ、アクティビティ、アラームなどのアプリケーションのメニュータイトルやボタンがより大きくなり、画面操作がさらにシンプルになるとのことだ。

これまでで最も耐久性の高いApple Watch

Apple Watch Series 7は、Apple Watch Series 6よりも50パーセント以上厚い、これまで以上に強く頑丈な形状に再設計された前面クリスタルを備え、光学的透明度を損なうことなく、耐亀裂性能を向上。

Apple Watch Series 7はIP6X認定の防塵性能を備え、ビーチや砂漠などの環境での耐久性を高めると同時に、WR50の耐水性能により、水泳時の優れたパフォーマンスも維持しているとのことだ。 

より高速な充電

Apple Watch Series 7は、1回の充電で一日中(18時間)持続するバッテリーを搭載し、新しい充電アーキテクチャと磁気高速充電USB-Cケーブルにより、Apple Watch Series 6と比較して33パーセント高速な充電が可能。

watchOS 8

watchOS 8では、より大きなディスプレイを備えたApple Watch Series 7のためにデザインされた文字盤を新しく追加。新しい「輪郭」文字盤は、目盛り盤をディスプレイの端まで大きく押し広げ、一日中、滑らかなアニメーションで動き、現在の時刻を強調している。

「輪郭」文字盤は、目盛り盤をディスプレイの端まで大きく押し広げ、一日中、滑らかなアニメーションで動き、現在の時刻を強調

新しい「モジュラーデュオ」文字盤は、広くなった画面領域を活用し、2つの大きな情報量の多いコンプリケーションを中央に表示。

「モジュラーデュオ」文字盤は、2つの大きな情報量の多いセンターコンプリケーションにより、広くなった画面領域を活用

これらとは別に、伝統的な時計をベースにした旅行者に最適な、クラシックな「ワールドタイム」文字盤は、二重の目盛り盤の周りで24のタイムゾーンの時刻を表示し、Apple Watch Series 4以降で利用できるとのことだ。

クラシックな「ワールドタイム」文字盤は、二重の目盛り盤の周りで24のタイムゾーンの時刻を表示

また、「ポートレート」文字盤は、iPhoneのポートレートモードの深度機能を使って美しくパーソナライズされた体験を演出するという。

新しいマインドフルネスアプリケーション、睡眠時の呼吸数、新しいワークアウトの種類に加わる太極拳とピラティスは、全般的なウェルネスの向上に役立つ。

ウォレットおよびホームアプリケーションの新しい機能により、ユーザーは車や生活・仕事・訪問する場所へのアクセスがより便利になるという。メッセージおよび写真アプリケーションの機能強化は、愛する人たちとつながり続けることをさらに簡単にするとのことだ。

watchOS 8は、身体的健康とマインドフルな動きの両方に役立つ、2つの新しく人気が高いワークアウトの種類、ピラティスと太極拳を導入

サイクリング、ワークアウト、転倒検出機能のアップデート

watchOS 8は、自転車に乗るすべての人に新しい機能を提供。Apple Watchは高度なアルゴリズムを使用してGPS、心拍数、加速度センサー、ジャイロスコープのデータを分析することで、ユーザーがサイクリングを開始したことを検出し、アウトドアサイクリングワークアウトが開始されていない場合は開始するように促すという。

アウトドアサイクリングワークアウトを開始していない場合は開始するように促す

すべての自動ワークアウトリマインダーと同様に、サイクリストはそのワークアウトを開始した時点からの測定値を見ることができ、さらに、サイクリングワークアウトに自動一時停止と再開の機能を追加。

これにより、走行時間や信号待ちなどの静止時間がより正確に測定値に反映されるようになるという。

Apple Watchは、アップデートされたサイクリングワークアウトアルゴリズムがGPSと心拍数を評価し、ユーザーがペダルアシストで走行しているのか脚力だけで走行しているのかを判断できるため、電動自転車に乗っている時のアクティブカロリーをより正確に測定できる。

Apple Watch内蔵のスピーカー、AirPods、またはその他のBluetoothヘッドフォンを通じての新しい音声フィードバックも、ワークアウトのマイルストーンとリングの状況を自動で教えてくれるため、ユーザーはランニングや高強度インターバルトレーニングなどのアクティビティ中も集中し続けられるとのことだ。

また、Apple Watchの転倒検出機能は2018年に登場して以来、有益な安全ツールとして役立つことが証明されてきた。

転倒検出機能は、激しい転倒が検出された際にユーザーが約1分間動いていないことを感知すると、緊急通報サービスに手首から電話をかけるという。

watchOS 8では、サイクリングを含むワークアウト中の転倒を検出するために転倒検出アルゴリズムがアップデートおよび最適化され、自転車に乗っている時やその他のワークアウト時の転倒の独特な動きと衝撃を認識するように調整されている。

転倒検出アルゴリズムがアップデートおよび最適化

Apple Watchのラインナップ

Apple Watch Series 7のコレクションには、アルミニウムケースの5つの新しいカラーのミッドナイト、スターライト、グリーン、新色のブルーおよび(PRODUCT)REDと、すべてのApple Watchモデルに対応する魅力的で多彩なApple Watchバンドが加わった。

シルバー、グラファイト、ゴールドステンレススチールのApple Watch Series 7

また、Apple Watch Series 7は、これまでに発売されたすべてのApple Watchバンドに対応しており、ステンレススチールモデル、Apple Watch Edition、Apple Watch SE、およびApple Watch Series 3は既存のカラーのままで提供される。

アルミニウムケースの5つの新しいカラーのミッドナイト、スターライト、グリーン、新色のブルー、(PRODUCT)RED

Apple Watch NikeとApple Watch Hermèsにも今秋、専用の新しいバンドとストラップ、文字盤を提供。

刷新されたNikeスポーツループには3つのカラーが用意され、バンドの生地にはNike Swooshとロゴテキストが編み込まれており、画面のタップ、Digital Crownのスクロール、手首の動きでダイナミックにアニメーションを表示するNikeバウンス文字盤とスマートに組み合わせることができる。

Nikeスポーツループには3つのカラーを展開。バンドの生地にはNike Swooshとロゴテキストが編み込まれ、Nikeバウンス文字盤とスマートに組み合わせることができる

Apple Watch Hermèsでは、クラシック、アトラージュ、ジャンピングなどのスタイルでの鮮やかなカラーのアップデートに加え、2つの新しいスタイルが登場。

ヴォー・スウィフトにプリントされたシグネチャアンカーチェーンの大胆なグラフィック表現とそれに合わせた文字盤のサーキットHと、しなやかなヴォー・バレニアにリンクが流れるように編み込まれ、1930年代のHermèsの首輪への敬意を表したグルメット・ドゥブルトゥールとなっている。

Apple Fitness+

9月27日、Apple Watchを中心として作られた最初のフィットネスサービスであるApple Fitness+に、体を整える新しいワークアウトの種類のピラティスと、どこでも、いつでもマインドフルネスを実践する簡単な方法としてメディテーションガイドが導入される。

また、Fitness+に、オリンピックで2個の金メダルを獲得し、5度の世界大会チャピオンに輝いたスキー選手Ted Ligetyと、Fitness+のトレーナーAnja GarciaによるGet Ready for Snow Seasonというワークアウトの新しいプログラムが登場。

この秋の後半に、Fitness+ではSharePlayによるグループワークアウトを導入し、最大32人と同時にワークアウトを行い、互いにモチベーションを維持し合うことができるようになるとのことだ。

メディテーションガイドによりどこでも、いつでもマインドフルネスを実践する簡単な方法が導入

年内に、Fitness+は、オーストリア、ブラジル、コロンビア、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、マレーシア、メキシコ、ポルトガル、ロシア、サウジアラビア、スペイン、スイス、アラブ首長国連邦の15か国に新たに拡大し、英語のプログラムを6言語の字幕付きで利用できるようになるため、世界中のより多くの人々が、あらゆる人を歓迎する包括性と多様性に溢れたトレーナーチームによるワークアウトを体験できるとしている。

Apple Watchと環境

環境へのAppleの取り組みに従って、Apple Watch Series 7の素材のリサイクル量は、Apple Watchの中で最たるものであるとしている。

Taptic Engineの中も含め、すべてのマグネット部品には100パーセント再生希土類元素を使用し、製品全体でも100パーセント近くリサイクルされたタングステンを使用、さらにアルミニウムモデルのケースは100パーセント再生アルミニウムを使用。

また、Apple Watch Series 7は、水銀、PVC、ベリリウム、BFRなどの有害な化学物質を使用せずに作られているという。

Appleはカーボンニュートラルなグローバル企業であり、2030年までに製造サプライチェーンおよび製品ライフサイクル全体を含むすべての事業で、気候変動への影響をネットゼロにするよう取り組んでいる。

これは、販売されるすべてのApple製デバイスで、部品製造、組み立て、輸送、ユーザーの利用、充電、そしてリサイクルや素材の回収まで、100パーセントカーボンニュートラルにすることを意味するとのことだ。

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