Googleは、2021年9月7日より、日本国内から海外へ向けて越境ECを活用しビジネス展開していく中小企業の手助けとなるべく、企業ECサイトの海外進出に向けた準備状況の数値化と、ビジネス機会があるとされる国をランキングで示すことができるツール「マーケットファインダー」の日本版サービスを開始すると発表した。
「マーケットファインダー」は、2つの機能を備えている。
1つ目は、海外販売の準備状況のスコアを算出する機能。企業が、越境ECにどの程度準備できている状況なのかを簡単な質問に答えていくことで、点数で把握できるという。
2つ目は、企業が新しく進出するべき海外市場の発見をサポートする機能。企業ECサイトのURLを入力することで、商品やサービスが新たにどの国でビジネスをしていく機会があるのか、また既に越境ECを実施している企業でも、その他の国に対してビジネスを広げられる機会があるのか、潜在市場のランキング上位を表示するとのことだ。
さらに企業が、海外進出に必要なオペレーション、マーケティングや新型コロナウイルス感染症対策など役立つガイドも準備。
日本国外でビジネスを実施する際、ウェブサイトを翻訳するだけでは十分ではないという。決済手段や各国の法令・ルールなど、ビジネスを始めるにあたってチェックする必要があるポイントもまとめているとのことだ。
また、実際に日本国外でマーケティング活動を実践していくにあたっての心構えや視点も確認することができるとしている。
開発の背景
ビジネス環境が大きく変化しデジタル化へシフトしている状況で、2030年までに中小企業がデジタル技術を最大限活用した場合、約30兆円の経済価値がもたらされる(Alphabeta社のEconomic Impact Report)との試算があるという。
その中でGoogleは、中小企業のデジタル化支援プロジェクトを推進。「マーケットファインダー」も中小企業のデジタル化を支援できるツールの1つであるとのことだ。
Googleで検索に使用された検索語句が、どの時期にどの程度検索されているかを確認できるGoogleトレンドをはじめ、様々なカテゴリーの中で、Google検索上で検索数が急上昇している語句や国と地域、共に検索されているキーワードを把握することができるリテール版トレンドクエリとあわせて、「マーケットファインダー」を活用することで、時間と費用をかけずに現地の人々のニーズがどのようになっているかを簡単に確認することが可能となるとしている。
Googleは、デジタル広告に加えて、海外進出する企業に向けて、ビジネスの手助けとして活用できる様々なツールを公開していくという。また、マーケットファインダーの情報については、Think with Googleでも公開していくとのことだ。
マーケットファインダーの概要
マーケットファインダーは、Googleが提供するURLを入力するだけで、海外の潜在市場の特定などに役立つ無料ツール。越境ECでの販路開拓や、海外市場の調査に役立つという。
ツール名称:マーケットファインダー
サービス開始日:2021年9月7日