Netflix、BBCとパートナーシップを締結 障がいのあるクリエイターを起用したドラマの企画・出資のため

BBCとNetflixが、スクリーン上と舞台裏で活躍する障がいのあるクリエイターを起用した新しい意欲的なドラマの企画・出資のために、画期的なパートナーシップを締結したと発表した。

BBCとNetflixは以前からこの分野に注力してきたが、5年にわたる同パートナーシップによって、スクリーン内外で障がいのあるクリエイターのリプレゼンテーションを高め、製作される物語の幅を広げ、障がいのある脚本家や製作者が語りたいと望む物語について、より多くの選択肢を提供できるようになるとしている。

同パートナーシップでは、聴覚障がい者、身体障がい者、ニューロダイバージェントの脚本家が執筆または共同執筆し、英国のプロデューサーが製作するプロジェクトを対象とするという。

すべてのプロジェクトは、聴覚障がい者、身体障がい者、ニューロダイバージェントの脚本家が執筆または共同執筆したものであることが要件。独創的なプレゼンテーションであれば、ジャンル、場所、世界は問わないとのこと。

求めているのは、意欲的で熱意が感じられ、障がいについて業界が無意識に課した制約に挑戦するようなアイデアであるという。同パートナーシップの目的は、すでに企画され大きな話題を集めたオリジナルドラマとともに、こうした番組を前面に押し出していくことであるとのことだ。

プロジェクトの選考・企画は共同で行われるが、この取り組みに関するすべてのプロジェクトの提出とプレゼンテーションの受付窓口はBBCとなるという。

BBCとNetflixはクリエイティブブリーフと手順の概要をまとめ、ウェビナーを開催するとともにプロデューサーも見えるようにするとのことだ。

BBCドラマ部門ディレクター、ピアース・ウェンガー氏のコメントは以下。

ジャックの力強く心に残るマクタガードでのスピーチは、障がいのあるクリエイターが直面するハードルの高さをさらけ出し、光を当てました。私たちは変化の必要性を認識していますし、BBCとNetflixが共同で作る出資モデルが、英国の聴覚障がい者、身体障がい者、ニューロダイバージェントのクリエイターが平等に活躍できる場を作る手助けになればと願っています。私たちと一緒にこの取り組みを発展させるために、アンとチームの皆さんが示してくれた準備や展望に感謝しています

また、Netflixの英国シリーズ部門バイスプレジデント、アン・メンサー氏は以下の通り述べている。

聴覚障がい者、身体障がい者、ニューロダイバージェントのクリエイターは、英国のTVで最もリプレゼンテーションがなされていないグループに該当します。率直に言えば、私たちはその事実を変えたいと考えています。BBCとともに私たちは、こうしたクリエイターが最高にスケールの大きい大胆な物語を語り、英国そして世界中のできる限り幅広い視聴者に訴えるお手伝いをしたいと思います。ピアース・ウェンガーやBBCのドラマチームとともに本プロジェクトに携わるのは、非常にワクワクする経験でした。このパートナーシップがもたらす創造の可能性について、私たちは強い熱意を持って取り組んでいます」    

クリエイティブブリーフ

この企画は、今後5年間にわたり3作品を共同発注し、メインストリームの中心に障がいを据えることを目的としているという。

聴覚障がい者、身体障がい者、ニューロダイバージェントのクリエイターが業界で平等に活躍できる機会を実現し、障がいを描いた物語の範囲、領域、意欲を押し広げたいと考えているとしている。

独創的であればジャンル、場所、世界は問わないという。新鮮で熱意が感じられ、意識的であれ無意識であれ障がいについてこの業界が課している制約に挑戦するようなアイデアを求めているという。

3作品すべてについて、シーズンとして継続できる可能性があれば望ましいものの、絶対条件ではないという。同企画の目的は、これらの番組を当社コンテンツの中心および視聴者の心に浸透させることだからとのことだ。

聴覚障がい者、身体障がい者、ニューロダイバージェントのクリエイターにより執筆され、製作または共同製作される作品を求めているとし、あまりにも長い間、スクリーン上で障がいが描かれる機会は少なく、障がいのあるクリエイターが製作者として起用される機会も少ない状態が続いてきた。

今回の取り組みは、リプレゼンテーションに変革をもたらし、視聴者必見の素晴らしい記念すべき作品を提供するために、NetflixとBBCが共同で推進する広範な活動の一部となるとしている。

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