ユーグレナ社・ジーンクエスト社、新型コロナワクチンの副反応と遺伝的背景の研究を開始

新型コロナワクチン 意識調査

ユーグレナとジーンクエストは、東北大学病院総合感染症科と共同で、新型コロナウイルスワクチンによる副反応とヒト遺伝子多型の関連研究を、2021年9月より開始すると発表した。

新型コロナウイルス感染症の原因ウイルスであるSARS-CoV-2に対するワクチンは、日本でも2021年から接種が進められている。

諸外国では3回目の接種が推進される動きもある一方で、新型コロナワクチンによる副反応には、発熱、接種部位反応、全身性反応等が多数報告されており、その発生には個人差が確認されているとのことだ。

これらの個人差にヒト遺伝子多型が影響している可能性は考えられるが、この関連を調査した研究例は現在のところ確認されていないとのことだ。

そこで、同研究では、新型コロナワクチン接種による副反応の個人差とゲノムワイドな一塩基多型(SNPs)を調査することにより、ワクチンの接種の副反応に関する深い知見を得ることを目的とするという。 

既にユーグレナ社あるいはジーンクエスト社の提供する個人向け遺伝子解析サービスを通じて遺伝子情報を解析済みの人を対象に、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種後の副反応についてのアンケート調査を実施することにより、ワクチン接種による副反応の個人差とゲノムワイドな一塩基多型(SNPs)、特に既に新型コロナウイルス感染症の重症化との関連が報告されているSNPsとの関連を解析。

このことにより、ワクチンの接種の副反応に関する深い知見を得ることが想定され、ワクチンの接種による各副反応に関する遺伝的個人差の特徴を明らかにすることができると考えられるとのことだ。

同定された関連するSNPsを用いることにより、特定の副反応が起こりやすい遺伝子型の人には対象の副反応に対する準備をするなどを提案できる可能性があるとしている。

また、ユーグレナ社とジーンクエスト社は、主に遺伝子解析サービスを通じて蓄積されたゲノムデータを活用し、遺伝子多型と体質、疾患に関する幅広い研究に取り組むことで、生命科学の発展と人々の生活を豊かにするより付加価値の高いヘルスケアソリューションの提供を目指してきたという。

今回のアンケート調査に協力することで、ユーザー自身も研究に参加・貢献することができるとのことだ。

<研究開始日>
 2021年9月1日

<研究参加方法>
「ユーグレナ・マイヘルス 遺伝子解析サービス」「遺伝子解析サービス ジーンクエストALL」のユーザーに、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種後の副反応についてのアンケートを9月13日頃より順次メールで送るという。

<東北大学との研究体制について>
ジーンクエスト社代表の高橋祥子氏が2021年7月より東北大学特任教授(客員)を務めており、同研究については、ジーンクエスト社と国立大学法人東北大学で共同研究契約が締結されているという。

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