厚生労働省は、沖縄県の新型コロナウイルスワクチンの接種会場において、28日に一部バイアルおよびシリンジ内に異物が確認され、当該ロットの接種が中止された件について、武田薬品工業より調査結果を聴取したとし、内容を発表した。

調査結果によると、異物が発見されたバイアルは、いずれも穿刺前には異物が混入していなかったことが確認されており、穿刺時のコアリング等により異物が混入した可能性が高いため、当該ロットのワクチンの品質に問題は無いと考えられるとのことだ。

報告された異物に関する詳細は下記のとおり。

○製品情報およびロット番号
一般的名称:コロナウイルス修飾ウリジンRNA ワクチン(SARS-CoV-2)
販売名:COVID-19 ワクチンモデルナ筋注
対象ロット:Lot 3005293

○発見された異物の詳細(計5本)

上記5本は、全て穿刺前にバイアル内に異物がないことが確認されており、黒い点の異物はすべて穿刺によるゴム栓由来(コアリング)、ピンク色の固形異物はその大きさからワクチンに由来するものではないと考えられ、当該ロットのワクチンの接種を差し控える必要はないと考えられるという。

なお、使用前にバイアルに変色、異物の混入その他の異常がないかを目視で確認し、異常を認めたものは使用しないよう、引き続き注意喚起を行っていくとのことだ。

なお、武田薬品工業からは、製造工程において、確率は非常に低いものの、ごくまれに製品のゴム栓様の破片がバイアル内に混入する可能性があり、万が一、ゴム栓破片が混入した場合でも、同一ロットの他のバイアルの有効性および安全性に問題はないと報告されているとのことだ。