「空飛ぶクルマ」および「物流ドローン」を開発するSkyDriveは、大阪ベイエリアでのエアタクシーサービスの実現を目指し、大林組、関西電力、近鉄グループホールディングス(以下、近鉄GHD)、東京海上日動と共同で、「空飛ぶクルマによるエアタクシー事業性調査」を実施すると発表した。

なお、同事業は大阪府の『令和3年度 新エネルギー産業 電池関連 創出事業補助金「空飛ぶクルマの実現に向けた実証実験」編』に採択されているという。

■事業開始の背景

大阪府は、2020年11月に大阪を舞台とした空飛ぶクルマの社会実装に向けた動きを加速させるべく、具体的かつ実践的な協議・活動の核となる「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」を設立。

SkyDriveは、空飛ぶクルマの機体メーカーとして、2025年の万博開催時に大阪ベイエリアでのエアタクシーサービスの実現を目指している。

サービス実現のためには、運航事業者やポート事業者が、早期に具体的な事業検討できる素地を作り、また地域住民の理解を促進し社会受容性を高める必要があると考え、同ラウンドテーブルの構成員として、様々なステークホルダーと連携している。

今回、同事業に参加し「空飛ぶクルマ」の社会実装に向けて、さらに一歩踏み込んだ取り組みとして5社共同で事業を推進していくとのことだ。

「空の移動革命社会実装大阪ラウンドテーブル」設立式の様子

■実証実験事業概要

同事業では、生活者モニターを対象にドローンによる海上飛行実演を行うとともに、空飛ぶクルマのフルスケール展示機や周辺技術・サービスの展示、説明を行い、アンケート調査を実施。

空飛ぶクルマの認知度ならびに社会受容度を確認し、将来的な事業の可能性を検証していくとのことだ。

(1)事業名称:空飛ぶクルマによるエアタクシー事業性調査
(2)実証場所:大阪ベイエリア
(3)実証実験実施時期:今秋に実施予定
(4)調査概要
大阪ベイエリアでのエアタクシー事業創出に向けて、マーケティング調査を行う。
ポート候補地に地域住民を招待し、アンケートおよびインタビュー調査を実施する。
以下の3つを実施し、空飛ぶクルマの社会受容状況を確認し、将来的な事業の可能性を検証する。
 ①ドローンによる海上飛行実証
 ②空飛ぶクルマのコンセプト機体の展示
 ③空飛ぶクルマ周辺技術(ポート建設、充電・エネルギー関連等)の展示および検証

■共同実施体制

同事業は下記の通り5社で役割分担をし、実施するという。

SkyDrive
・ドローン手配および海上飛行のオペレーション
・空飛ぶクルマ展示機体の手配・関連する調査内容作成

大林組
・空飛ぶクルマポートのイメージ展示および調査内容作成
・物流ドローンによる建設物流実証紹介

関西電力
・ドローン海上飛行を通じてのバッテリー消費量の分析
・最適な充電方法の検討と、関連する調査内容作成

近鉄GHD
・大阪ベイエリアにおける空飛ぶクルマのサービスモデル検討
・周辺施設(海遊館)との連携に関する検討

東京海上日動
・大阪エリアにおける社会受容性調査の全体設計・取り纏め
・空飛ぶクルマの保険の設計および開発に向けた検討