フードテックベンチャーのネクストミーツは、ツナを植物性タンパク質で再現した代替食品「NEXTツナ」の商品化に成功したことを発表した。
「NEXTツナ」は2021年10月からの発売を予定しているとのことだ。
日本における漁業総生産量は1984年の1282万トンをピークに減少していき、2019年の時点で約420万トンとなっているという。さらに、そのうち約22%を養殖業に頼っているという現状に。
養殖業は環境面で悪影響を与えることがあり、養殖場を作るために干潟やマングローブなど沿岸の自然が破壊されてしまったり、養殖場から出される排水や廃棄物が、富栄養化(海水や川の水にふくまれる栄養分が自然の状態より増えすぎること)や有害物質による環境汚染を引き起こし、土地や河川、海の環境を変えてしまうことがあるという。
養殖魚の場合、餌となるのは天然魚であることが多く、例えばツナ缶の原料でもあるマグロは1kgにつき15kgもの餌魚が必要となる。養殖が拡大すればするほど、イワシなどの天然魚が多く必要となり、乱獲につながるおそれもあり、そこから海洋生態系の破壊や使用された漁具が捨てられることで環境破壊も引き起こされうるとのことだ。
また、地球温暖化による海水温の上昇などにより、魚の小型化や漁獲量の減少も起こることが考えられるという。
ネクストミーツは今後、漁業においても持続可能性(サステナビリティ)は最も優先しなければいけない項目の一つだとし、ネクストミーツは代替シーフードを広めていくことで、海の環境を守りつつ将来起こりうる食料(水産物)危機も防いでいきたいと考えているとのことだ。
同社は、今後も食の分野から気候変動および食料危機を食い止めるべく、この代替シーフードを始め様々なジャンルの代替食品の開発・販売を行なっていくとのことだ。