PR TIMES、ビッグデータのAI解析で広報PRの支援を開始 100万件のプレスリリース等からトレンド予測

PR TIMES F-Ledger フレッジャー

プレスリリース配信サービス「PR TIMES」等を運営するPR TIMESは、保有する100万件超のプレスリリース等のビッグデータをAI(人工知能)で解析し、トレンド予測やメディア分析を科学的に提案・実行する、個社向け広報PR支援サービスを2021年8月23日より提供開始することを発表した。

データ解析にあたっては、みらいリレーションズのデータ利活用システム「F-Ledger(フレッジャー)」とサービス連携し、共同開発を進めるとしている。

みらいリレーションズのデータ利活用システム「F-Ledger(フレッジャー)」

PR TIMESでは、累計100万件を超える「PR TIMES」プレスリリースのほか、「Webクリッピング」が収集する1日10万件以上のWebニュース記事のデータを蓄積しているという。

データ解析にあたっては、みらいリレーションズのデータ利活用システム「F-Ledger(フレッジャー)」とサービス連携し共同開発を進めるとしている。

膨大なデータから記事やキーワードを高速抽出・AI分析することで、トレンドや業界ごとの動向のキャッチアップ、各メディアとの親和性が高いキーワード提案、適切な配信タイミングの検討などを行うことが可能になるとのことだ。

共同開発を進めるシステムでは、通常のビッグデータ解析では抽出しきれない、少ない頻度・件数の記事の動きからも傾向を読み取ることができるという。

この特長を生かして研究を重ねることで、注目が集まった後ではなく、出現頻度が徐々に増加している段階から流行を先読みし、PR活動のヒントにすることが可能とのことだ。

例えば、2021年スイーツのビッグトレンドとなった「マリトッツォ」のワードを含む記事数を分析。以下のグラフを見ると、2021年2月頃から急激に伸びているものの、実は2020年秋頃、件数はわずかながらも前月比7倍の伸び率を見せている。

こうした初期の変化とその後の飛躍との相関性を分析することで、流行の兆しをいち早くキャッチし、それをもとにした利用者へのPR提案を可能にするという。

トレンドや業界ごとの動向のキャッチアップ

また、特定のキーワードと合わせてよく使われている単語も抽出することが可能なため、その組み合わせを意識したプレスリリースの作成や、メディアごとの特色をつかんだアプローチにつなげることも可能としている。

(例)秋冬コスメを発売予定のクライアントに対し、「アイシャドウ」というキーワードを含む記事(2020年9月~12月掲載分)を分析

●女性向けWebメディアカテゴリ全体では「ブラウン」や「ピンク」が一緒によく使われている傾向。
●一方、10代後半~20代女性向けWebメディア「isuta(同社運営)」では、カテゴリ全体よりも「ピンク」や「オレンジ」がよく使われる傾向。

結果、去年はブラウンやピンクのアイシャドウが流行し、全体として掲載数が多かったという。オレンジ系のものを打ち出したい場合は「isuta」の読者層にマッチ、メディアが求める情報である可能性が高いと判断。

このように、カテゴリが同じ媒体でも個々の傾向を数値的に分析することで、メディアごとに価値のある情報を提供し、その情報を本当に必要としている生活者のもとに届けられると考えているとのことだ。

特定のキーワードと合わせてよく使われている単語の抽出
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