アクセンチュアは、独立行政法人国際協力機構(JICA)の国際協力におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)のさらなる加速に向けたプロジェクトを受託したことを発表した。

同プロジェクトの一環として、インド、ウガンダ、カンボジア、タイ、ベトナム、モーリシャスの6か国において、デジタルを活用したパイロット事業を行うという。

このうちモーリシャスでは、防災支援を皮切りに、関連データの活用推進、および都市OS(※)導入につながる検証を実施するとのことだ。

南西インド洋に位置するモーリシャスでは、毎年、周辺海域でサイクロンが頻発し、豪雨、高潮、洪水被害のほか、地滑りなどの自然災害が多く発生し、人的ならびに経済的な被害が継続しているという。

特に都市部における自然災害の被害範囲を最小限に留めるためには、発生時の災害応急対応に加え、都市計画における災害リスクへの配慮や防災施設等への投資、災害発生時の備えといった予防的な対策が必要不可欠だとしている。

同パイロット事業では、デジタル連携プラットフォーム(都市OS)という考え方を適用することで、気象情報、衛星写真などの災害に関する多元的データの一元的な管理プロセスならびにその活用効果と活用可能性を検証。

これにより、防災目的で取得した様々な情報のほか、都市計画・都市インフラ関連データ、動植物の生息データ、船舶の停泊状況を含む沿岸環境など他の分野で収集した多岐にわたるデータも都市OS上で連携・利用することが可能となるという。

それにより、防災計画のより効率的な立案に役立てるとともに、サンゴ礁などの環境保護、観光振興といった、防災・減災以外の対象領域での活用効果も期待できるとのことだ。

(※)都市OS:スマートシティのデータ連携やサービス提供の基盤となるデジタルプラットフォーム。